あまのかぐや

ブリジット・ジョーンズの日記のあまのかぐやのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

2001年の映画。
リアルタイムで観たときも可笑しかったけど、15年を経て観るとまた別の角度から爆笑必至の自虐コメディ(ちなみに、わたくし、ブリジット・ジョーンズと同期でございます)

非モテ女子の聖典と言われていますが、桐谷美玲ちゃんや二階堂ふみちゃんが演じる「わたしってイケてない~~、え~ん」の非モテとは次元が違う。「あんたが非モテ演じるか!」って突っ込みたくなる美少女たちの非モテとは格が違いますよ。

これ現代の働く未婚女子とか、自称・負け犬女子に、果たしてウケるのかな。ブリジットに共感して、イケてないけど頑張る自分にエール!みたいなきれいごとではなく、どぎついまでに痛々しい、30女の打算的でアホな足掻きを俯瞰するコメディっだと思うと、わたしは最高におもしろかった。はてさてこの鑑賞目線は、正しいのかな?
二重あごも、デコや目じりの皺もさらけ出し、変顔から、ゆるゆるボディから、お下劣感満載の下ネタまで、このレニー・ゼルウィガ―最高や・・・

改めて観ると選曲がとても良い。一人暮らしの部屋で雑誌を丸めてマイクにして「All By Myself」熱唱、なんてベタすぎるけど、めちゃくちゃツボにはまって深夜に大笑いしてしまった。

ロンドンのブリジットの友達、非モテ4人衆が好きだわぁ。こういう爛れた関係、居心地が良くて無駄に元気づけてくれるぬるま湯が一番危険だけど、この4人の飲み会シーン大好き。

ブリジットが間でふらふらする2人のメンズがコリン・ファースとヒュー・グラント。アナザーカントリーとモーリスですよ。80年代英国の二大お耽美映画の宝石だった人たちがまさかのロンドン市街地ドッグファイト。

しかし15年前にしてコリン・ファースのこの熟成具合は、なんとしたことでしょうね。出オチかってぐらい笑った。トナカイ柄に笑うというより、今とほぼ変わらない、これ15年前の映画ですか?ってぐらい、時間の経過がなかったことになってるよ。立ち姿のスタイルのあいかわらず良いこと。あの「ム」ってひいたデカい口で「ありのままの君で」なんて言われたら、・・・んあああ!惚れるがな!

Spyとかゴーストバスターズの笑いもそうだけど、なりふり構わぬ女の、なりふり構わぬ力強さは、自虐にも容赦ないし、手抜きなし。かっこわるい自分が見せられない男子が増えた時代、すがすがしいまでの突破口として、時代が求めてるのかな。・・・で、男子がこれを観たらこの力強さにやっぱりひくのかな。

さてさて、新作公開に向けて次は「きれそうな私の12か月」もみなければ
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