ぎー

裏切りのサーカスのぎーのレビュー・感想・評価

裏切りのサーカス(2011年製作の映画)
3.5
【第84回アカデミー賞特集1作品目】
【トーマス・アルフレッドソン特集1作品目】
"一度目、あなたを欺く。二度目、真実が見える。"
良い映画だった。
けど、キャッチコピーはこのようになっているけど、もう一回鑑賞するほどのインパクトは無かったかな。
誰がスパイ組織内の"モグラ"なのか、っていうのは最後までスリルがあったけど、そのネタ明かしと結末に意外性とか、納得感、点と点が線で繋がったような爽快感は無かった。

原作者が元々諜報機関で働いていたということもあって、おそらく"本当の"スパイ映画になってる。
だから、悪く言うとアクションシーンは全然なくって動きも少なくってそんなに面白くもないし、でもやっぱり本物感は出てる。
諜報機関のメンバーがやってるのはほとんどが文献調査とか資料調査とかで、潜入とか尾行とかそういうのは全然ない。
スパイが1人射殺される(実際はされていないが)だけで組織は上に下にの大騒ぎでトップは解任されるし、映画の一番の見せ場も、なんなら資料を施設から鞄に潜り込ませて持ち出すところぐらい。
こんな言い方しちゃってるけど、もちろん凄いことだし、他のスパイ映画が実態とかけ離れてドンパチやり過ぎなだけなんだとは思うけど。

ストーリーとか演出以前に、映画が全体的にお洒落すぎる。
スパイ映画にもかかわらず、上質なワインのような映画。
そしてイギリス人俳優のオールスターのような映画になっている。
ゲイリー・オールドマン、コリン・ファース、ベネディクト・カンバーバッチ。
オスカー俳優揃い踏みで、それだけで映画を見ていて幸せな気持ちになった。
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