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裏切りのサーカスのクレセントのレビュー・感想・評価

裏切りのサーカス(2011年製作の映画)
4.3
ロシアから解放された部下がしゃべりだした。ブタペストで撃たれた後どこかの病院に運ばれました。星の位置で東だとわかってました。それから拷問が続きました。数週間か数か月かはわかりません。それまで聞いていたスマイリーが尋ねた。彼らに何かしゃべったかね? あらゆることをです。尋問担当官の後、小男が入ってきました。私のことを聞かれたかね? 聞かれました。その小男に。何と言ったのかね?彼はライターを目立つように持っていました。名前が彫ってあり、ジョージへアンより愛をこめてと。カーラだ、そいつはカーラだ!スマイリーは声を上げた。妙なんです。そのあと私は急に英国に戻されました。・・・そうか、そうだったのか。スマイリーはようやく一筋の光明が差し込むのを感じ始めていた。

スパイ小説の第一人者ジョン・ル・カレの同名映画化。以前に観た「寒い国から帰ってきたスパイ」と同様に痺れる映像と音楽そして科白。小道具にも凝っていて甲乙つけがたい。東西冷戦さなかのヨーロッパを舞台にした諜報員の活動は、さもありなんとしたリアリズムとラショナリズムの極致。片やR.バートン、今度はG.オールドマン。ともに英国出身の俳優である。
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