このレビューはネタバレを含みます
空間転移装置でキン・ザ・ザ星雲の惑星プリュクに瞬時に飛ばされたマシコフとゲデバンのお話。ジャンプカットみたいになっていたのはフィルムの損傷…?
よく思いつくなという奇想天外さに加えて、造形も絶妙なゴテゴテしさとチープさがかなり魅力的でした。思い切り間を飛ばすようなテンポのよさがあり、それがコミカルさを生み出していました。
何よりありがちな説教臭さが皆無なところが素晴らしい。地球の動物を引き合いに、「地球にも人種差別が〜」というのは面白かったですが、そこに深い意味を一切持たせないのが最高でした。
「クー」の挨拶をする2人、ときに4人の、清々しい卑屈さがたまらなく愛おしく感じられました。PJ様も絶妙な意味の分からなさと可愛らしさが堪らない。
ラストはどう解釈すればいいのかよく分かりませんでした。過去に戻ったの?しかし第1章のラストでのゲデバンのセリフと矛盾するような…。
全体を通して流れる独特のテンポと世界観がたまらない、下らなくとも愛らしいSFの傑作でした。クー!