このレビューはネタバレを含みます
なぜかうちのオットが前々から「トム・クルーズ作品ではコレがいい」と激押しなので、ようやく鑑賞。
現在公開中の「ジャック・リーチャ―」に間に合った。
元軍人で、いまは退役した流れ者。なににもどこにも縁をもたず自身の正義でもって悪を裁く孤高のアウトロー、ジャック・リーチャーの物語です。
原作小説のジャックリーチャ―シリーズは、17とかそれぐらいあるそうで、まさかこの先、MIと同じように続編続編と続いていくのかしら。
トム・クルーズ主演、共演がロザムンド・パイク。こないだ観た映画、キング牧師役が印象的だったデヴィッド・オイェロウォも。味がある射撃場のオーナーのじいさんはロバート・デュバルだった。キャストも豪華なはずですが、なんとなくそこはかとなく漂う低予算感。・・・。
ピッツバーグ近郊の川沿いの遊歩道で、遠距離から発砲され5人の男女が死傷する無差別銃撃事件が発生。バラバラと残された証拠から元軍人の男があっという間に逮捕されるが、彼は証言を拒み「ジャックリーチャ―を呼べ」と要求。さあジャック・リーチャーはなにもの?!いまどこに?!と思う間も無く、あっという間にジャック・リーチャ―が現れます。自分の足で。ふつーに。至極あっさり。
「おいおいおい」とツッコミたくなるほど軽快すぎるテンポで、却ってこれ怪しさが増す導入は思わず引き込まれます。
が、全体的には意外なほど地味で、良い言い方ならば硬派な内容。
とはいうものの、ときおり「これは笑い所か?」という場面もあり。なんとも不思議な映画でした。バスルームのアレはいったいなんだったんだろうか。
一応カーチェイスもあるけど、なんというか、MIのようにCG感や、トムクル先生の「ノースタント、イェーイ!」な派手さも感じられない。血が沸くような盛り上げサントラもなくエンジン音だけで見せるごりごり硬派なカーチェイスで、これが又、なんとなく新鮮な気がしました。
無差別銃撃とおもいきや、ってあたりまではワクワクして観られたけど、途中でことの真相が暴かれ、そのあとの盛り上がりがなぁ、・・・刺激に慣れ過ぎたのか旧時代のハードボイルドサスペンスなら全然アリだったでしょうけど。トムクルーズがトムクルーズであるという悲劇、勝手にハードルあげすぎちゃってごめんなさい。
MIシリーズのような世界規模で人気の大作に出続けていると、こういう安そうな、でも、ちゃんと役者で見せるような作品に出たくなったりするのかな。でもトム・クルーズ主演じゃなかったら、こんな規模で公開もしなかっただろうし、DVDスルーだったかもという気もします。
ロザムンド・パイクが、検事である父親と確執ありの弁護人役なのですが、なんかこの人が出てくると、黒幕な気がして仕方ないのよねぇ。今回はアメイジングなトムに振り回される役柄でしたが、独特の「びっくり眉(と我が家では呼んでいる)の表情と、なぜかやたらと胸の谷間と足を見せるキャラ、…こわい。