【2013 アーカイブ】

脚本も映像も二時間ドラマレベル。まあたまにはこんなのもあるだろう。

世の中、色々なものを溜め込み過ぎると、いつかは暴発してしまう。
この映画は、1937年5月6日に発生した巨大飛行船ヒンデンブルグ号事故の謎に迫るスペクタクル作品。
レッド・ツェッペリンファンならヒンデンブルグ号は、、彼らのアルバムジャケットに出て来る飛行船で知っていると思う。
私もこの飛行船の外観や事故写真は見ていたが、本作品を観て初めて、ホテルの様な豪華な内部や、事故の凄まじさを知った。
この飛行船の乗客も、軍人を除けば、当時の富裕層ばかりでファッションも華やかだ。
第二次世界大戦前のきな臭い国際情勢の中で飛行するヒンデンブルグ号は、本船内部にパンパンに詰まった水素同様、政治的陰謀や様々な思惑が渦巻いていて、一触即発の状況だ！
本作品の狂言回し的役割の主人公マーテンは、この飛行船の設計技士。
彼の飛行船内の活躍により、ヒンデンブルグ号の内部構造が良く分かったり、スリリングなストーリーや事故の背景も紐解かれていく。
事故原因は明確に特定されていないが、ある程度は憶測されているので、事故自体の「結末」は変わらない。
最新VFXで描かれる事故の様子は大迫力で圧倒されます。
20世紀の世界を震撼させた大事故を、暗雲垂れ込める世界情勢を反映させてスリリングに、更に主人公とアメリカの実業家令嬢との恋愛で彩って描く本作品は、楽しめるエンターテインメント映画になっていると思う。

過去鑑賞