あまのかぐや

かぐや姫の物語のあまのかぐやのネタバレレビュー・内容・結末

かぐや姫の物語(2013年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

予告を見て、その美しさに感動して、公開したら絶対見ようと思ってたけど年をまたいでようやく観賞できました。

ジャパニメーションで知られる、実写もびっくりの奥行あるリアルな画 、色使いやタッチまでできなことはないデジタル駆使の今どきのアニメ。
そんな時代に逆行どころか、鳥獣戯画の時代までさかのぼったかのような。 パステルや水彩画のようなあわあわな色合いと優しい筆使いが感じられる輪郭。 それらが流れるようにいきいきと動いてるの。
日本の山里の自然や都の往来。 将来、わたしたちの子孫が触れられなくなってしまうかもしれないものたち (草や土や花や虫の色や動きなど)が奇跡のように封じ込められてて この映像を数千年後に見た人たちがいたら、と想像するとトリハダがたちます。

ストーリーは誰もが良く知ってる「かぐや姫」だから「かぐや姫の罪と罰」なんて挑発的謳い文句にも心惑わされることさえなく、 美しいシーンひとつひとつを眺めていることができてありがたかった。
これは文化財に値する作品だわ、と。 ジブリや日本のアニメに通じた外国人と話すも、この作品に関してはどう伝えたらよいのかちょっとわからない。 日本人のDNAにじかに触れてくるものだから? 思いもよらない奇跡の描写を「世界よこれが日本だ」て胸をはりたいところなんだけど。 いろんな世界の映画祭に「風立ちぬ」は出品されても 「かぐや姫」は出せてない理由が分かった気がする。
字幕を完璧につけられたとしても、英語吹替えが出来たとしても日本の土の匂いまでは翻訳できないさ。

おまけ
姫に求婚する5人の貴公子、 「この顔、誰かに似てるけど誰だっけ」とという謎。 エンドロールの配役で解けます。本人出演か?!?!(笑)
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