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パトリオット・デイのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

パトリオット・デイ(2016年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

2013年に発生したボストンマラソン爆弾テロ事件を題材にした作品。祝日当日、マラソンのゴール付近の警備を担当した主人公は爆発発生後、必死の救護活動を行う。やがて彼はFBIと協力して犯人と思しき2人組を特定するのだが…という話。先月観た「バーニングオーシャン」と同じ監督と主演コンビの映画。

バーニングオーシャンと同じく事件が発生するまでの時間で登場人物と彼らの関係性をテキパキと観客に伝える流れが本当に無駄がなくて見事。そして爆発発生時の凄惨な事故現場と犠牲の大きさに愕然とする警官や家族の姿の描写がリアルで見入ってしまう。また、FBIの最先端の捜査スキルと、ベテラン警官の経験に基づくカンが合わさって犯人を特定するシーンは鳥肌が立った。
まあ、そこまでは最高潮で引き込まれたのだが、実話ベースだけに犯人の行動が迂闊で知性のかけらも無いためそこからはお話としては盛り上がりに欠けるし、終盤は完全にアメリカさん側正義な主張になるので少し冷めてしまった。
だが、市街地での銃撃戦は地味ながらも迫力があったし、愚直なまでに自らの責務を全うしようとする警官たちの頑張りには頭が下がる思いがした。あと、アメリカはテロリストやその家族には権利すら認めず容赦のない捜査を行うので恐怖すら覚えた。
ラストに事件に関わった実在の人物たちの映像が流れるのだが、役者さんたちがいかに本人に容貌まで寄せて演じていたかがわかる。
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