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アクト・オブ・キリングのminorufukuのレビュー・感想・評価

アクト・オブ・キリング(2012年製作の映画)
4.2
1960年代のインドネシアで繰り広げられた被害者100万人にのぼるとされた大虐殺。その加害者の1人に当時の虐殺の様子を自ら演じてもらうというドキュメンタリー映画。

観終わったあとの疲弊感が甚大。主人公ともいえる加害者は見た目は隠居した老人なのだが、1000人を殺したという事実や手段を喜々として自慢気に話す。しかも彼の住む田舎では彼らを国家を救った英雄として扱っている(地域差はあるようだ)。インドネシアの歴史に無知な身としては衝撃的だった。劇中映画の中で死した被害者に「貴方に殺されて良かった」というセリフまで言わせてて反吐が出そうになった。
人にはオススメし難い作品。しかし、終盤の展開がこの映画を秀逸なものとしている。映画が完成し、それを観終わった加害者の変化が訪れる。その後の彼のことを考えると眠れなくなりそう…

ダメージ引きずりそう…
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