【第59回エミー賞　リミテッド・シリーズ部門作品賞受賞】
『ストリート・オブ・ファイヤー』ウォルター・ヒル監督が手掛けたテレビ映画。アラン・ジョフリオンの原作をもとにした西部劇。エミー賞ではリミテッド・シリーズ部門の作品賞など全4部門で受賞した。

とてもいい作品だった。前後編で計3時間の大作だが、西部劇にしては地味な内容ながら飽きることなく観ることが出来た。ロバート・デュヴァル、トーマス・ヘイデン・チャーチなど役者陣も好演。

原作はどうやら馬を購入したイギリス人たち、売春婦として働かせられそうになる中国人女性たちという二つの歴史的出来事を織り交ぜて書かれているようだ。最後の字幕でも出る通りそれぞれの出来事は事実らしい。

西部劇というとならず者たちの巣窟というイメージだが、こんな清廉潔白で紳士な人たちがいたのかと感動させられる。味方や女性には優しく、しかし敵は容赦なくぶっ殺すというヒーローのようなロバート・デュヴァルが観ていて気持ちいい。

西部ならではの荒涼とした大地を映した撮影もいい。話として割と地味ではあるが、長尺な分それぞれの関係性をじっくりと映していた。

テレビ映画と侮るなかれ。荒涼とした大地で繰り広げられる愛と戦い、名優たちの演技が心地いい良作西部劇。堪能しました。

• #第59回エミー賞

時間

19世紀末のアメリカ西部
ベテランカウボーイのプリントは、甥トムの独立資金を稼ぐため、500頭の馬を売ることに
馬の群れを移動させる旅に出た2人は、その道中で奴隷として売られようとしていた中国人少女5人を助け、言葉も通じない彼女たちを連れて旅を続けることになるが……

ウォルター・ヒル監督がロバート・デュヴァル主演で手がけた西部劇アクション

言葉が通じなくても

馬がスゴい

交流がホッコリしました

金
悪いヤツらもいるもんです

アクションもあり
雰囲気良かったです

オレゴンからアイオワまで、叔父と甥の男二人のカウボーイが馬追いをしながら旅をする1800年代後半が舞台のロードムービー。
彼らは途中で売春婦として買われて行く五人の中国女を助けて一緒に旅をすることになるなだが...

望遠レンズが的確に表情を捉えるロバート・デュバルとトーマス・ヘイデン・チャーチの演じる叔父と甥がいかにも渋い。中国女を護ることになる普通のオヤジをこんなにカッコ良く撮ってしまっていいのか？と思う。
決してイケメンではないしナイスミドルなんて軽い言葉でと呼ぶには憚られる二人の中年男の男臭さ。派手さは無いが強く優しく、そしてここが大切だけれど人の常識が一本通っている二人の男の旅は、観ているこちらを落ち着かせてくれる。

何百頭の馬の群れの美しいこと。馬を撮らせならピカイチのウォルター・ヒルの面目躍如でした。