シチリア出身の作家であるエリオ・ヴィットリ―ニの代表作『シチリアでの会話』を、ストローブ=ユイレが映像化した作品。ベートーベンの「弦楽四重奏曲第 15 番 作品132」をバックに、小説の一部分を序曲と 6 つの楽章に再構成して作られている。ミラノに住む主人公のシルヴェストロが、15 年ぶりに、故郷シチリアのシラクサに住む母を訪ねる。その帰途上、彼は港ではオレンジ売り、列車では憲兵と出会い、会話する。実家では母から父や祖父の思い出を聞く。ファシズム批判の原作を、映像美と詩のようなセリフ回しで描いた抒情詩。
ロマンチストで、遊び人で、内向的な哲学者のアルベール・カミュ。心を揺さぶるカミュの人生を、彼を愛した女性の視点から描く。
ゴダールの『勝手にしやがれ』よりも 5 年、トリュフォーの『大人は判ってくれない』よりも 4 年も早く製作 された、「ヌーヴェルヴァーグはここから始まった」と言っても過言ではない伝説的作品…
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