nero

パシフィック・リム アップライジングのneroのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

いろいろ惜しいパシリム2。楽しかったんだよ! それは間違いない。ただ、前作ほどの体の奥から湧き上がるような興奮は味わえなかったというだけで。

スタイル良すぎて少々バリエーションに乏しいとか、動きが軽快すぎるとかは予告時点で分かっていたが、それでもイエーガーはやっぱりかっこいいしメカの表現は流石。イエーガーVSイエーガーのアクションは見せる殺陣になっていて満足。

マジンガーからエヴァへとパラダイムシフトを狙った・・・のか?とちょいと思わせる新世代パシリム。量産型エヴァが使徒化した如く、無人機が侵食されるところはおおっと思わせてくれたんだがなぁ。そのあとの展開があまりにもフツーなのが惜しい。ニュートン君の精神汚染が半端で、すっかり人間界の陰謀劇になっちゃってるよお。

<ここから妄想>
裂け目不要での次元跳躍を可能にしたプリースカーに精神侵略されて暴走するイエーガー無人機の群れが基地を襲う。マコはジェイクを救うために自分を犠牲にしてプリースカーとの次元超越ブレインハンドシェイク! KAIJU化した無人機への逆侵入に成功してなんとか停止させるが、マコは命を落とす。ところが再起動した無人機KAIJUが合体巨大化!! 超巨大敵対イエーガー軍団という燃えるシチュエーションで最終決戦に突入っ!!!! 敵次元へ乗り込んでの最終決戦でもいい。
と、このくらいやってくれれば新世代パシリムになったんじゃなかろうか? 裂け目に囚われる必要はないので、物理侵略から精神侵略へシフトするくらいでいいと思うんだ。<妄想終わり>

”TOKYO”を舞台にしているが、デナイト監督はデルトロの描き方との違いに気づいていない。最大のミスがガンダム立像なんぞ登場させたことだ。現実の延長線上になぞないんだよ! 無意味なサービスで世界観のベースが貧弱なのが露呈してしまっている。
さらに、テクノロジー面の進化が10年後の割には謎過ぎる。トラクタービームは流石にどーなのよと思うし、飛行能力も不要だなあ。キャリアの方がいいに決まってるじゃん。KAIJUの血液云々程度では説得力が弱く、そのためになんだか世界の存在感が軽くなってしまっている。
オトナの事情だろうか、世界市場を意識しすぎてキャラクターを増やしすぎ、結局候補生達の描写は半端なまんま。

シャオ社長はよろしすねぇ。むしろもっともっと中華寄りで良かったよ。

確認のために2回目見てきたが、前作でのマストキャラクター、チャウへの言及は冒頭の一言のみ。チャウのところに素材となる怪獣のパーツは山程あるはずだし、当然シャオ産業の後ろには裏社会を完全に牛耳ったチャウの存在が・・・ んで、リーウェンはヤツらに操られて・・・とかって設定かと思ったんだがなあ。

ちょっとバラし過ぎました。遅まきながらネタバレチェック入れました。
nero

nero