帰り道はひとりで帰りたくない。
目の見えない青年レオと幼なじみのジョヴァンナはいつも一緒である。学校から帰る時はジョヴァンナの腕を組み2人で帰るのがお決まりであった。レオの両親は少し過保護なところもあり、普通の高校生のように扱われないのに嫌気が刺していた。学校のクラスでは盲目のことを弄る生徒も居ることからこの環境を変えたいと思い、交換留学で知らない場所に行きたいと考えていた。ある日、転入生のガブリエルと出会い、3人で行動することも多くなっていた。今までずっと一緒にいたジョヴァンナとも気持ちがすれ違うようになっていた。ティーネイジャーの抱える悩みに葛藤する青年たちのひと夏の物語。
盲目のレオも高校生らしくファーストキスに妄想を膨らませたり、みんなと対等に恋愛をしたいと思っているのも当然であると思う。幼なじみのジョヴァンナも抱える気持ちを押し殺して、レオといつも一緒に行動をしている。プールで2人で怠けながらキスの話をするけど、レオはジョヴァンナの気持ちに気づいていないどこにでもいる鈍感な男子高校生である。転入生のガブリエルはレオにとっては初めての男の親友であり、退屈だった高校生活に変化をくれた大切な人である上に別の感情も芽生える。
LGBTの作品と知らずそんな雰囲気も前半では一切なかったので不意をつかれたような驚きがありました。
ガブリエルから月食を見に行こうと言われて盲目でも行こうとするレオはガブリエルによって心境にも変化があったからかもしれない。ジョヴァンナと疎遠になっていて仲直りするときにガブリエルから教えてもらった月食に例えるシーンはとてもロマンチックであった。こんなロマンチックな言葉を女性に伝えたことすらないよ🤣
