あまのかぐや

ジャスティス・リーグのあまのかぐやのネタバレレビュー・内容・結末

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

あー、「インフィニティ・ウォー」というMCU史上大傑作のあとに見ちゃってゴメンよー!そんなつもりはなかったんだけど、ついつい後回しにしてしまっての今更鑑賞。

前作2016年「ジャスティスの誕生」でスーパーマンを失い、2017年「ワンダーウーマン」の最後でブルース・ウェインがダイアナを勧誘してからの続き。という時系列でしょうか。

…どうしよう!面白くない!
注意力散漫で観てた私が悪いのか、と、何度か見れば魅力がわかるかな、と思ったけど面白くならない。困った。

まず気になったのが思いっきり異空間シーンが異空間(笑)

ずーっとグリーンバックの前で俳優が動いているのかなぁ。するとそこで動いてるはずの俳優そのものもCGに見えてしまって、その動きや戦いの信念の熱さが感じられないのですよ。

そんな中、同じように特撮だろうけど、ロケみあるクラーク・ケントの故郷の家を遠景に観るシーンやとうもろこし畑は、相変わらず美しかった。涙が出そうになる。好き。

確かに映像としてはすごく美しいのであろうし、これまでのDCヒーロー映画で見せてきたザック・スナイダー節炸裂の陰影や色み、そしてスローモーションなどなど、これ「たまらない」といえばたまらないけど…おなかいっぱいです。マンオブスティールや「ジャスティスの誕生」あたりから、それは薄々感じていましたが…ヒーロー映画で、そこは私、求めていなかったのよね。

今回はそのザック・スナイダーが途中降板したことが功を奏したのか(?)ちゃんとヒーローがアッセンブルしてアクションするシーンも見られました。(続きの脚本を引き継いだところジョス・ウェドンの名前が!)これだけ素っ頓狂なコスプレヒーローを横並びにドーンと見せて、「ぷっ」「くすっ」と思わせないのは「アベンジャーズ」らへんでこちらの感性も麻痺してきたのでしょうか、または流石ジョス・ウェドン監督の手腕がこのあたりに?などと考えてみたりもしますが、それでも、やはり個々のヒーローの魅力がたってこない。

物語をひっぱるはずのジャスティスメンバー、まだそんなに数がいるわけでもないのに深みがないまま「はい次!」「次!」と登場するとなぁ。「まだひとつしか単体映画がないヒーロー」も「お初にお目にかかりまぁすのヒーロー」も破たんすることなく盛り込んでたMCUの超人結集映画みせられちゃうとねー。やっぱり「ドラマ」あってっていうことなのかな、圧倒的に足りないのは。

とはいっても後半のスーパーマンの復活はがぜん盛り上がるシーンだし、ワンダーウーマンも見せ場は相変わらずかっこよかったので、その他のヒーローもちゃんと単体映画があって愛着もてれば観方も違ったかもしれんけどね。アクアマンとか、サイボーグのスカウトなんかよくわからないうちに、って感じでした。

そんななか、フラッシュは意外や意外、印象に残りました。。X-メンのクイックシルバーやMCUのスパイディみたいな役、と二番煎じ感がぬぐえないポジションでしたが、ただのシュッとした若者ではなく、エズラ・ミラーという印象に残る(おたく風)個性派を配役したのがよかったのかな。はじめて「エズラ・ミラーいい!」と思った。なんかもったりしてて、観てるこちらの注意力が散漫になりがちな物語と絵ヅラ(しゃれじゃないです)の中で、フラッシュが調子こいてるセリフを吐くと引き戻される。

あと今回の敵、ステッペンウルフがね…MCUの超ド級悪役、サノスがさらにコスプレしたようないでたちではありますが、どうしても比べちゃうよねぇ。少しも印象にのこらんのですわ。

クールなイケおじ、アルフレッドや、へんな髪形のJKシモンズ(だよね?!)など、絶対はずさないであろうテッパンな脇役を据えてるんだから、ウェイン家の話ももっとちゃんと観たいし。そしたら、まだまだ違和感だらけでなじめないベンアフ・バットマンも好きになれる日がくるかもしれない。相変わらずの死んだ目で、金持ちギャグを売りするという必殺技はウケたので、そのへん中心に。ソーの魅力を、時空捻じ曲げるがごとく開花させたタイカ・ワイティティ監督あたりに一皮剥いてもらうのはどうでしょう。
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