あまのかぐや

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生のあまのかぐやのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

率直な感想を言いますと。「え、そっち行っちゃうんだ…」

ハリーポッターシリーズを履修しないで人生を過ごしてきてしまったので、いずれ、ここでフルイにかけられる運命だったのですね。

1作目を観て「おもしろい!これは続きが楽しみ!」と思わせたのは、ひとえにエディ・レッドメイン演じる個性的な主人公、それからキャサリン・ウォーターストーン演じるティナ。ティナの妹や、唯一のノーマジおじさんが、とても魅力的で、タイトルのとおりファンタスティックな動物たちの造形も夢みたいで、期待を上回って、引き込まれた。

舞台をNYからパリに移したせいばかりではなく冒頭からの不穏な空気。
パリってあんなおどろおどろしい街だったんでしょうか

ダンブルドア校長の若き日の設定でジュード・ロウがキャスティングされ、最初にスチールを観たときは「かっこいーーっ!」と小さく快哉をあげましたが、他の映画のように俳優ありきで見てはいけなかったのですね。

ハリポタ世界に通じていないわたしはついていくのがやっと。
ダンブルドアと、前回のラストで登場したジョニーデップ演じるグリンデルバルト。ハリポタの中で登場した彼らの確執を後から聞いて「ほお、そうだったのか、ほう」

それってX-menのおじいちゃんたちじゃないかーい!
(そういえば、ラスト近くのグリンデルバルト演説シーンは、マグニートを思い出させました)

その中で、やはりグリンデルバルトと、エズラミラー演じるクリーデンスの存在がこの物語、そしてこの先も展開へ大きなポジションを占めるのでしょうか。エズラ・ミラーよりもジョニー・デップよりも「彼ら」を知っているか、で、物語への入り込み様は違うのでしょうね。

せっかく好きな役者、前作で好きになったキャラクターたちがあれほど顔をそろえて豪華な舞台にいるのに、その魔法世界があまりに深く広く、俳優の演技や個性も巻き込むほどのスケールなものですから…。

でも本来、俳優はその世界に埋没し、その世界の人として見られるのを望んでいるのでしょうね。どの映画をみてもジュード・ロウ。どの映画みてもエディ・レッドメインというのより。

なによりもわたしが、この世界から「振り落された」と思ったのはジェイコブとクイニーの顛末。1のラストで、涙に突き落としたあとにほっこりとした結末を用意してくれて、彼らへの愛しさが深まったあとにこれかよ。

というか、ジェイコブの記憶を消して、念願のパン屋をひらいて、彼女と再び出会い、呑気に暮らすノーマジおじさんはあのままでよかったんだよ!
なぜ、あの世界に引き戻すし、不幸にするよ!
雨の中、路頭で泣きながら座り込むクイニーなんか見たくなかった。
なんでだー!あーーー!クイニー、戻ってきて…。

そうはいうものの、続きも観てしまいそうなのでスコアは中間としておきます。「やっぱり離脱」となるか、魔法世界に巻き込まれるまま良しとするかは次回作しだい。やっぱり出演俳優でつられちゃうのよーー。
あまのかぐや

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