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流れ星が消えないうちにのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

流れ星が消えないうちに(2015年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

恋人を事故で亡くしたヒロインは、彼の存在が忘れられず気持ちの整理をつけられないままでいる。現在はその恋人の親友と付き合っているのだが…という話。

主演は波瑠。原作は千葉が舞台のはずだが、映画は武蔵野市と三鷹市オールロケの作品となっており、現地の名物なども登場する。

恋人の死という設定が最初に提示され、そこから物語が中々動かないのでやや退屈に感じるかもしれないが、主人公の心理を丁寧に描いているラブストーリー。監督もあえてゆったりとした展開を意識したそうで、その辺りは評価できる。恋人2人のなりそめとなる高校時代のエピソードを断片的に挿入しているのは効果的。プラネタリウムのシーンはとても綺麗。
朝ドラで人気絶頂期の波瑠はさすがの輝きを放っているし、黒島結菜や真田丸に出てる岸井ゆきのなど女優陣は個性派揃いで好演していた。男性キャストはパッとしない印象だが、誠実な人物を演じるには合っていたと思う。

本作の原作は未読だが、他作から分かる作者の橋本紡の使い古された設定が目立っていて、そこは微妙。恋人の死とか、ショックで寝室以外で寝るようになるヒロインとか、サッカーやってたがシュート外して辞めた過去とか、名作文学の引用とか色々。モノローグとセリフの繰り返しが多く小説原作っぽさ抜けない。そこは映像で見せる工夫が欲しかった。
また、物語のキーとなる元彼氏の魅力がいまいち伝わりきれてないのでそこはかなりマイナスかと。
あと、この映画音量が全体的に低めなのでセリフが聞き取りにくい。

まあ、全体的には心地よい雰囲気の好感のもてる作品だった。
ラストシーンはロマンティックな演出かもしれないが、ちょっと唐突に思えて評価は分かれそう。びっくりぽんや。
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