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パナマ運河地帯
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『パナマ運河地帯』に投稿された感想・評価

4.0
フレデリック・ワイズマンの足跡特集21本目。
ワイズマン作品はいつもタイトルが内容をそのまんま表していて分かりやすい、と繰り返し書いてきているがそれと同じくらいにワイズマン作品でのお約束といえば題材を通してその先にあるアメリカの風景を描いている、ということが挙げられると思う。おそらくワイズマンの生涯を通じてのテーマということなんだろうと思うが、現代のアメリカを描くということがそのフィルモグラフィーに通底されているのである。
それでいくと本作『パナマ運河地帯』はちょっと珍しい作品だ。ワイズマン作品のお約束その1に倣ってタイトルが内容をそのまんま表しているというのは同じである。読んで字のごとし、かの有名なパナマ運河が被写体であり舞台となるドキュメンタリー映画である。だがパナマ運河が舞台ということは必然的にワイズマン作品のお約束その2であるアメリカを描く、という部分から離れてしまうのでは? パナマってパナマ共和国でしょ? と思われるかもしれないが、そこは先に言っておくと本作のタイトルにもなっているパナマ運河地帯というのはパナマ運河の建設の頃から長年にわたってアメリカのいわゆる租借地となっていた場所(1999年の12月31日に完全返還済み)となっていたので、アメリカにとっては海外領土というやつだったんですよね。日本人の感覚でいうならば我が国の領土内各地にある米軍基地のようなものと思えば分かりやすいかもしれない。なので厳密にはアメリカ本土ではないがアメリカを描いた映画でもあると言えるのである。
ちなみに俺は本作を観た後にそのままハシゴで『シナイ半島監視団』という作品も観たのだが、これも米軍がシナイ半島に出張している様子を描いた映画なので本作とは兄弟作的な関係と言えるかもしれない。
ま、何はともあれワイズマン出張編という感じでパナマ運河が舞台となる本作なのだが、上記したようにメインの被写体となるパナマ運河地帯は実際にはアメリカの属国に等しいのでパナマ運河の運営を通して観えてくるものというのはアメリカの姿なんですね。結論から言うと、今も昔もあんま変わんないっすね、アメリカ、というのがよく分かる映画であったと思う。これはハシゴで観た『シナイ半島監視団』でも強く思ったことだが、アメリカというのは自分たちの影響が及ぶ範囲を悉く“アメリカ化”しようとすることに躍起になるよなぁ、というのが実に印象に残る映画であった。
舞台はパナマなんだけどそこにある風景っていうのはアメリカなんですよね。そこに関しては太平洋戦争後の日本の統治とアメリカナイズがびっくりするほどに上手くいってしまったという成功体験があるのかもしれないと、戦後日本生まれの俺としては思うところもあるのだが、それ以前にアメリカという国家の成り立ちを考えるとそこにいる人たちに共通する最大公約数的な原風景を共有することがまず第一歩であるということがあるのかもしれないなという気はしましたね。それは正に民主主義の理念そのものではあるが、アメリカという内輪から外に出てもその姿勢のままでいるのならばアメリカという風景の押しつけにしかならないのである。本作ではそのことがよく描かれていたと思うな。
現地住民とのアメリカ人との間での軋轢とか埋められない価値観の違いっていうのがボロボロ出てくるんだけど、どこまで行ってもアメリカはアメリカ的価値観から外に出ることができないっていう姿がワイズマンのドライな視点によってありありと描かれていたと思う。本作は1977年の映画だが、約10年後のパナマ侵攻のことを思えば本作はすでにその兆候をフィルムに焼き付けていたのだとも言えるだろう。そこら辺はその後のアメリカとパナマの関係を知っている者としての後知恵的な部分はあれど、それはそれとして現在の視座から観る映画としては面白かったですね。ラストの墓地のシーンとかは今観るとすんげぇ皮肉に観えるもんね。
まぁそんな感じでワイズマン作品としてはちょっとお外に出て客観的にアメリカを見てみよう的な感じで、いつもと同じノリがありつつもやはり描かれてる土地はパナマなので完全なアメリカではないっていう部分が興味深かったですね。
ちなみにそういうアメリカの外にあるアメリカが、現地と相容れられないままに浮いている、という部分は中盤以降の展開で映画の前半部分は結構純然たるパナマ運河のお仕事ドキュメンタリーという感じでした。俺的にはその前半のお仕事映画部分をもっと観たかったなというところはあった。観光客らしき人たちがたくさん押しかけてるのも分かるわ、っていうくらいに運河にお船が通るシーンとかめっちゃいいですからね。中々観れないもん、パナマ運河の日常風景とかさ。
そこをもっと観たかったというのはあるが、それはそれとして中盤以降のパナマ運河を通して観えてくるアメリカ、というのもいつものワイズマンとは少し違うアングルで良かったです。
パナマの中のアメリカ
導入から冒頭は、観る前に思っていた通りというか、パナマ運河で「はたらくおじさん」な感じだったけど、途中から「植民地で起こる問題アレコレ」に内容がシフト。アメリカ本土の3倍にのぼる児童虐待や、乗馬コンテスト、結婚セラピー等々、扱われる内容は幅広い。途中でアマチュア無線やってるおじさん出てきて、「あぁ、アマチュア無線って、今で言うところのインターネットみたいなものだったんだな(突発的な出会いとその後の交流という意味で)」ということが実感としてわかって面白かった。

ところで、映画の最後の方で演説してる、あの胡散くさい神父は何者なんだ!

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