三次元からきたブロンディ

顔のないヒトラーたちの三次元からきたブロンディのネタバレレビュー・内容・結末

顔のないヒトラーたち(2014年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

「顔のないヒトラーたち」勉強にもなったし、考えさせられる映画だった。
この映画は1963年に開廷されたフランクフルト・アウシュビッツ裁判を描いた作品。

僕はニュールンベルク裁判は名だけは知っていたが、アウシュビッツ裁判について知ったのはこの歳になってから。初めてこの裁判を知ったのは池上彰さんの番組で知って、その後おすぎさんがラジオでこの映画のことをお話していたので興味本位で観ました。

8000人のアウシュビッツに関わったうち19人が起訴され、17人が有罪になったこのアウシュビッツ裁判。アウシュビッツという場所と時効が成立はしていなかった殺人罪を限定しているとはいえ、ナチスの巨悪を裁いたことに対してはちょっとスケールが小さかった。

元親衛隊中佐であるアイヒマンの逮捕・処罰という副次的効果を生んだにしても有罪になった者全員に自責の念もなかった様な気がするなあ。
ただ、ドイツ人に歴史認識を改めさせたのはスケールは大きかったです。

アウシュビッツ収容所での悪行はドキュメンタリー番組で知った。そのドキュメンタリーを見てると本当にアウシュビッツという場所は正に地獄絵図そのものだった。

この映画で主人公の検事が被害者と証人を尋問するとセリフの音声がなくそこに音楽が流れる。
アウシュビッツで行われた罪が如何に広範囲にわたっていたかを知る事が出来るシーンだった。

「顔のないヒトラーたち」映画で勉強が出来る作品でした。映画では語れない部分があったし、知る事も出来たと思う。観ないと損します。今年ベスト級の映画でした。皆さんも是非ご覧下さい。オススメです。