真っ黒こげ太郎

ファナティックの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

ファナティック(2006年製作の映画)
3.8
朝っ端からこんな物騒な映画観てる俺って…。
しかも製作がThe Asylumかよ!!

”あさ”っ端から”アサ”イラム…

…何も言ってないよ!!!



ハロウィンの夜。
目の前で強盗に両親を惨殺され、大火傷を負って全身ケロイド状になってしまった少年、クリス・ベイル。
((注)クリスチャン・ベールさんとは関係ありません。)

10年後。
精神病院に入れられていたクリスは職員のタチの悪い荒療治も相まって完全に精神が崩壊し、殺人鬼と化してしまう。
職員を殺し、病院をこっそり脱走し自宅に向かう。

だがその家は、すでにおバカな若者達の手に渡っており、ハロウィンパーティーが開かれていた。
だが、家主が強盗事件を装ったやりすぎな出し物を企画したせいでパーティはお流れに。
(当たり前だ。)
そんな中、奪い取った仮装でこっそり会場に紛れ込んでいたクリスは殺戮を開始した…。



事件の影響で殺人鬼となった男が家に舞い戻り、殺戮を繰り広げるスラッシャー・ホラー。
何でも実話を元にしているらしいが、本当かよ?w

こんなジャケだが、内容は「ハロウィン」系の殺人鬼ホラーです。
(ジャケみたいなシーンは全くありません!!!w)
原題も「ハロウィン・ナイト」と実にそのまんま!!
制作はパチモン映画に定評のあるThe Asylum!!
(もしかして、本作もロブ・ゾンビ監督版「ハロウィン」に便乗して作られたのかな?)


映画自体は王道な「ハロウィン」系のスラッシャー映画。
殺人鬼化した男がラリった若者達をぶっ殺す、コッテコテな内容。
若者側が事件を演出して揉め事になったり、殺人鬼側が仮装を利用して忍び込む等、捻った所もあるが基本はベタ。

映画自体は低予算極まりないが、殺人鬼側の過去の事件、アホな若者、お色気描写、スプラッター描写とこの手の映画の基本はちゃんと揃っている。
女優がオッパイ出したり、レズの絡みがあったり、残酷描写をちゃんと特殊メイクで描いていたのは偉い。
後半も乳丸出しで大暴れする怪力レズやらハンガーのまさかの使い道、殺人鬼側の事実が明らかになるドラマ等そこそこの見どころもアリ。


ただ、それ以外の話の所はAsylum制作だけあって問題だらけ。
話の進め方もアレだし、序盤から登場人物多すぎて誰が誰だか分かんないし、殺されずにフェードアウトする人物もいる。
内容も全く整理されてないし、序盤から中盤まではgdgdの嵐。
クライマックスも物凄いアッサリ気味で拍子抜け。
最後のシーンも何か変。(ってかアレで生きてたんかい!!!)
スタッフロールも妙に鈍いし、入り方のタイミングもズレてる!!!w


でも、個人的にはAsylumの映画にしてはベタな分割と楽しめた。
この手の映画でお約束のグロシーンは拝めるし、Asylumの映画の割にはそんな退屈せずに観れた。
(監督が超駄作だった「バトル・オブ・ロサンゼルス」の人と知ってビックリ。まぁアレよりはマシだと思うが。)

俺はそれなりに楽しめたけど、そこまでオススメは出来んと思う。
「この手の殺人鬼モノが観たくてしょうがねぇんだ!」という人はThe Asylumさんの映画であること承知の上でどうぞ。