このレビューはネタバレを含みます
突如宇宙船が飛来し、世界の12箇所にとどまった。宇宙船には異形の生命体が乗っており、言語によるコミュニケーションは不可で、地球を訪れた目的も不明。
アメリカ人の世界的言語学者であるヒロインは、軍に招聘され、宇宙人と対話を試みて目的を解明するよう依頼されるのだが…という話。
ものすごい地味なSF作品なのだが、コミュニケーションの概念が人類と全く異なる生命体との手探りから始めて交流を図るプロジェクトXのようなものと思って観れば、とても興味深い映画。宇宙人が透明な障壁に貼り付ける図形イメージのようなものを解析して意味を見出していく過程を丁寧に描いていて、起伏のあまり無い話なのに観客を飽きさせない。宇宙人の目的の解明と、主人公の過去・未来が絶妙に絡み合う流れはとても上手くできていると感じた。主人公が中国の指導者に電話するくだりはセキュリティ甘すぎと思ったけど。
言語解析が命題なのに、主人公やその仲間たちが数学的なアプローチで謎な部分を解き明かしていくのには感銘を覚えた。広い知識を持つことは大切なのね〜
