No.414[内輪受け系アングラ映画、でもラストだけ面白いから許す]　40点

身近にいる面白い奴を主演に撮ったみたいな趣の映画。私の知らないとこ、つまりアンダーグラウンドでやってるだけなら良いのだが、"1001の映画"という本に載って世界中に知られたせいで私も見る羽目になった。これは好きでこういう映画を作っていたジェイコブズより載せた編者を攻めるべき。そして、本作品より死ぬまでに見るべき映画は沢山ある。編者は途中から"死ぬまでに見るべき映画の紹介本"と"総ての映画を網羅する教科書"を混同し始めたのだろう。そして、その"総ての映画"にインド映画を含めた非英語圏映画は入れ忘れたんだよ。

最後とか赤ちゃんの帽子被って何やってんだよ、吹いちゃったじゃないか。

• #1001の映画ofOdessa

オカマの一喜一憂をここまで前衛的に描けるってのは後のデレク・ジャーマン以上で逆に凄い。

• #1001映画？

【『死ぬまでに観たい映画1001本』に入れる必要があるのか？】
※映画の感想というよりかは、『死ぬまでに観たい映画1001本』批評です。

『死ぬまでに観たい映画1001本』は1001本映画を並べることで映画史ないし、世界の文化史を語る。

しかし、無限に存在する映画の中からたった1001本抽出するわけだから、その映画を掲載することで漏れる作品について考えなければならない。

その考えで観ていった際に本作ほど掲載の必要性を感じない作品はない。

実験映画、アングラ映画ならマヤ・デレンやケネス・アンガーが代弁しているではないか！

ジャック・スミスについて語りたいのであれば、『燃え上がる生物』で十分ではないか！

ケン・ジェイコブスの映画の再発明的側面を取り上げたければ、『トム、トム、笛吹きの子』とか『もうひとつの占領』の方がエポックメイキングだっただろう。

しかし、本作ではケン・ジェイコブスとジャック・スミスが酔っ払った口調で歌い叫ぶだけ。しかも暗闇のシーンがやたらと多い。

映画なのに画を魅せず、観客の想像力が映画を創り出す作品を紹介したければデレク・ジャーマンの『BLUE』で良かったのではと感じた。編集者の文章もテキトーなだけに、珍しく腹のたった項目でした。