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Red Psalm(英題)
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『Red Psalm(英題)』に投稿された感想・評価

sonozy

sonozyの感想・評価

4.0
ミクロシュ・ヤンチョー監督のカンヌ最優秀監督受賞作。
原題 Még kér a nép(≒And the People Still Ask≒そして人々は未だ問い続ける)

26ショットの長回しで構成されているという本作。
ハンガリーの大平原で繰り広げられる、ハンガリー歴史の叙事詩という感じでしょうか。

内容は理解出来てませんが、支配階級に抑圧された農民たちの団結、反乱、暗殺、女性の解放...etcが、若い労働者、リーダー、長老、支配者、将校、兵士、馬、強い女性たち、子供たち、ギター弾き..さまざまなグループや個人が横断、融合、分割しながら歌い踊り、動き続ける長回しカメラが彼らを捉え続ける。

三美神なのか、3人の美しい全裸ガールズ(中でも目が印象的なErzsi Cserhalmi)や、やたらイケメンの制服君(Balázsovits Lajos)が目立ってます。
赤い服の女性が1人、赤いリボンが巻かれたピストルを手に歌う美しいラスト。
カンヌにそこそこ作品を出品していたミクロス・ヤンチョーが、唯一監督賞を受賞した作品。(しかし日本では相変わらず紹介されず)

最初のシーンみたくカットを割らない黒澤明のような長回しを10分近く続ける職人芸だけでも長回し好きとしては褒め讃えたくなる。

話の内容はまるでわからなかったけれど(カンヌで受賞してるのに日本で公開されなかった理由もなんとなくわかる)、荒野で行われる労働者と兵士についてのちょっと難解な演劇のように捉えたら中々乙なようにも思える。

中盤の燃え盛る教会もタルコフスキー的で実に良い。

ところでアンナ・カリーナみたいな女優がいたかなと思ったが、どうやら人違いだったようだ。