小

新感染 ファイナル・エクスプレスの小のレビュー・感想・評価

4.1
やっとこさ見てきました。今のところ国内唯一3面スクリーンのスクリーンX上映の2作目となる韓国映画。平日夕方だったせいか、観客は少な目だったかな。でも面白かった。謎のウィルスに感染したゾンビに噛まれると自分もゾンビになってしまうというお決まりパターンのパニックアクション。

その舞台が、ソウルとプサンを結ぶ高速鉄道だからたまらない。狭い車内で襲い来るゾンビたち。駅に降りてもまたゾンビ。息をひそめ、見つかれば防戦しつつ、全力で逃げるしかない。

ゾンビの人数、駅や鉄道でのアレコレなどのスケールが凄いけれど展開もなかなか。高速鉄道KTXに乗るまではゆっくりペースだったものの、車内でゾンビが発生してからは中だるみなく一気に突っ走るスピード感は、邦題のもう一つの読み方である“新幹線”を彷彿とさせる。このあたりで終わりかなと思っても、まだ先が、もう一つ先が、みたいな感じで、最後まで飽きさせない。

自分だけはゾンビになりたくないと本性がむき出しになる人間をとても醜く描き、観客の怒りをピークへと上手くもっていく。仕事ばかりで娘に寂しい思いをさせていた主人公が変わっていく姿に感動を誘い、親子の絆もキッチリ。ヒューマンドラマとしてもなかなかやるなって感じ。韓国映画、やっぱりレベル高いわ。

韓国発祥のスクリーンXに韓国映画の相性はどうだったかというと、画によるかな。疾走感を出すための3面スクリーンだったら、おおっと思ったかもしれないけれど、ゾンビに囲まれる感がメインで動きがイマイチ。また、キレイな映像はなかったから、イイねって感じもなかった。

ということでスクリーンXとしては第1作目の『パイレーツ・オブ・カリビアン』の方が満足度が高かったかな。本作は、敢えてスクリーンXで見なくてよかったかも。次のスクリーンX上映作も韓国映画だけど、ディズニー系の方が相性がよさそうに思う今日この頃。

●物語(50%×4.0):2.00
・前半ややダルイものの、ゾンビ登場以降は飽きさせない。

●演技、演出(30%×4.5):1.35
・わさわさ感、怖い。鉄道でゾンビを引っ張るシーンが好き。

●画、音、音楽(20%×3.5):0.70
・迫力あり。スクリーンXとしてはイマイチ。
小