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女神の見えざる手のyoukiのレビュー・感想・評価

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
3.6
アメリカの政治の詳しい事情について興味があるという日本人はかなり珍しいと思います。そしてこの映画は、政治家たちの選挙を陰で操り、自分たちの支持する政派を勝利に誘導するロビイストの女性の、彼女の戦術と心理を描いた社会派映画。天才でありながら、人としてダメな面も持つ気の強い女性の仕事に密着取材したような作品です。

社会派の政治関連の映画ということもあり、まず初めに皆さんが考えるのは「ストーリーはむずかしめなの?」というところだと思います。その答えから言うと、確かに多少は話はむずかしく、登場人物たちの会話をしっかり聞いていなかったら途中から置いてけぼりを食らう可能性もあります。特に初めは情報量が多いので。なのでこの映画を観るときは、眠気全くなく集中できるような万全な状態で観ましょう。それなら、全く政治やアメリカの議会事情の知識がゼロの人でも全然ストーリーについていけますし、楽しめると思います。

この映画の主演は、ジェシカ・チャスティンという女優です。彼女はこの映画のほかには、「ゼロ・ダーク・サーティ」や「IT/THE END」などに出演しています。今作もそうですが、脇に回るような役をする人ではなくどちらかというと、元気で冒険と自主性のあるクールな女性を演じているイメージが私的にはあります。

やはり、銃規制などのこのあたりの話に全く興味を持っていないという人はあまりこの映画を好きにはなれないかもしれません。しかし、最終的にはこの映画は映画としての面白さを残して終わります。ただの難しいだけの社会派映画ではなく、エンターテインメントとして成立しているのです。なんども周りの環境などによって押しつぶされそうになる主人公ですが、彼女の男気とメンタルの強さは普通以上です。彼女のとる大胆な行動に、何かを感じるのではないのでしょうか?気になった人はぜひチェックしてみてください!
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