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LUCK-KEY/ラッキーのkuuのネタバレレビュー・内容・結末

LUCK-KEY/ラッキー(2016年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

『LUCK-KEY/ラッキー』ネタバレあり。
原題 럭키/Luck-Key
製作年 2016年。上映時間 112分。
劇場公開日 2017年8月19日。
内田けんじ監督のコメディ『鍵泥棒のメソッド』を原案に、名脇役として知られるユ・ヘジン主演で製作された韓国映画。
ユが主人公のヒョヌク役を演じるほか、アイドルグループMBLAQ脱退後、キム・ギドク製作『俳優は俳優だ』などの話題作に出演したイ・ジュンをはじめ、チョ・ユニ、イム・ジヨンら若手俳優陣が脇を固める。

100%の成功率を誇る伝説の殺し屋ヒョヌク。
たまたま立ち寄った銭湯でせっけんを踏み転倒したヒョヌクは、頭を強打し記憶喪失となってしまう。
さらに、その場に居合わせた売れない貧乏役者ジェソンが、ヒョヌクのロッカーの鍵をすり替えてしまい、2人の立場が入れ替わってしまう事態に。
ヒョヌクが生来の完璧主義から、真剣に役者としての成功を目指し始める一方で、ジェソンはヒョヌク宛てにかかってきた電話を取ってしまい、まさかのトラブルに巻き込まれようとしていた。

まったく異なる2人の人物が入れ替わる『ボディ・スイッチ』ちゅうジャンルは、アメリカ映画ではよく見られる。
馴染みがなければ、トム・ハンクスが『ビッグ』でティーンエイジャーの心を持った大人を演じた80年代の映画や、あるいは、『フリーキー・フライデー』(リメイクに『フォーチュン・クッキー』)、『ファミリー・ゲーム/双子の天使』、『17 Again』(2009年 )、気弱な女子高生と連続殺人鬼の身体が入れ替わってしまった『ザ・スイッチ』ってのもあったなぁ。
このジャンル作品も挙げると枚挙に暇がない。
韓国の監督たちもこのジャンルが大好きなようだ。
個人的にもこのジャンルは好みです。
コミカルに、あるいはドラマチックに見せるために、登場人物が別人の肉体を身にまとう映画が相次いでいるほどだ。
韓国限定なら、チョイ志向がちゃうが『ビューティー・インサイド』(2015年)、『王になった男』(2012年)、『怪しい彼女』(2014年)。 無知の推測で申し訳ないですが、厳格な儒教的ルールに基づく韓国社会では、個性は望まれない。だから、人々はこの狭い枠から逃れ、他の誰かになりたいと願うのは一つの要因としてあんのやろなぁと。
負け犬(ジェソン)は殺し屋になり、殺し屋(ヒョヌク)は家賃を滞納している売れない俳優の生活を始める。
脳震盪から目覚めたヒョヌクは、あまりの貧しさに治療費を払えず、テレビ局のエージェントとして働く親切なリナに金を借りるしかなかった。 彼はジェソンのゴミだらけのアパートに引っ越す。
一方、金持ちになったばかりのジェソンはすぐに借金を返し、豪華なペントハウスで悠々自適の生活を送るが、そこで彼は武器の隠し場所と、アパートの上の階に住む魅力的な女性を24時間監視している監視カメラを発見する。
殺し屋はすぐにリナとその家族に気に入られ、彼女の母親のスナックで働き始めると、驚くべきナイフさばきで客をうならせる。
ここで面白いんは、このタフガイがどこでその技を身につけたのか、どうしてご近所さんが喧嘩を売ってきてもヘッドロックをかけて地面に投げつけることができるのか理解できないこと。
誰かに年齢を聞かれるたびに、彼は真顔でいられない。
どう見ても40代半ば位やのに30代前半と云う笑。
ヒョヌク役のユ・ヘジンは表情が豊かで、作中、微笑むように云われるといつも、次の犠牲者を今にも始末しそうな顔をする。
ジェソンが俳優(たいていはテレビメロドラマのエキストラ)であることを知った彼は、撮影現場に赴き、すぐにリアルな戦闘能力で監督を感心させる。
彼は前任者よりも演技がうまくなり、一行だけの役から、毎回とんでもないクリフハンガー(主人公が絶体絶命に陥った様子を見せたまま、結末を見せずに物語を終了させる手法をクリフハンガーと云い、韓国のテレビドラマを見たことがある人なら、意味がわかるに違いない)で終わる陳腐なテレビドラマの主役になる。
正直、『鍵泥棒のメソッド』のリメイクやと知らず、ストーリーについて何も知らず、期待もせずにこの映画に臨んだ。
んで、見終わったときには嬉しい驚きがあったし、楽しめました。
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