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ミックス。のminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

ミックス。(2017年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

卓球クラブを経営する母親から英才教育を受けて育った元天才卓球少女のヒロインは、母親の没後は卓球からは離れ、普通の女性として生活していた。OLとして働くヒロインは同じ会社の卓球部のスター選手と出会い、付き合っていたが、ある日彼氏の浮気をきっかけに退職し田舎に帰ることに。帰省して実家の卓球クラブの臨時コーチを引き受けることになるのだが、元彼が浮気相手とコンビを組んで卓球選手として人気が出たことに憤慨したヒロインは、元彼を倒すため卓球クラブの面々を引き連れて全日本選手権に出場することを決意する…という話。

今やどんな作品に出演してもヒットさせてしまいそうな売れっ子新垣結衣主演。監督と脚本家は映画「エイプリルフールズ」のコンビ。撮影監督は同じく卓球題材の「ピンポン」を手がけている人らしい。

ヒロインが会社を退職するまでの流れはダイジェストかと思うくらいにサクサク進み、メインは帰省後の卓球クラブの活動となる。前半はコメディ色が強くてノリが合わないとついていけなくなりそうだったが、敗戦を経験してからの後半は教科書どおりのスポ根ものとして楽しめるので、満足度は高かった。登場人物各人の背景を掘り下げるのが上手く、特に元ヤン役の広末涼子が、今は医者と結婚して夫の前では貞淑な妻を演じてジレンマを感じているのだが、最後に赤髪の元ヤン時代の姿で大会に出場して、夫にも卓球を続けることを認めさせるというくだりは感動的であった。
主演の新垣結衣もいつも通りの可愛さに加え、来年30歳を迎えるというのにセーラー服ややまんばメイクを披露するなどかなり攻めた演技をしていた。その他にも真木よう子や蒼井優、永野芽郁など各世代の主役級の女優が揃っていて豪華。現役の卓球選手も出演しているらしい。ほとんど知らないけど。
卓球の試合のシーンは「ピンポン」ほど破天荒な演出は無かったものの、接戦の緊張感が途切れず最後までハラハラできるクオリティだった。

割と違和感あったのが、いがみ合っているとはいえ、選手たちが試合後に握手や挨拶ほとんどしないところ。永野芽郁演じる恋敵などは、終わったらそそくさと退場していってとても失礼に感じた。可愛いけど。あと卓球のミックスダブルスのルールを僕はほとんど知らなかったのだが、ラリーは交互に打つという仕組み上、かなりの確率で男性選手が打った球を女性が返すことになるので、女性は大変そう。
設定上のモデルは福原愛なのかなあ?
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