翔海

50年後のボクたちはの翔海のレビュー・感想・評価

50年後のボクたちは(2016年製作の映画)
3.8
かつて14歳だった大人たちへ。

クラスでは浮いた存在のマイクは想いを寄せるあの子からパーティに誘われるのを待っていた。けれど、唯一誘われなかったのはマイクと転校生のチック二人だけであった。憂鬱な気持ちのまま夏休みに入り両親は家を空けて出ていってしまう。そんなマイクの元に拝借した車を持ったチックが現れる。誘われなかったパーティに乗り込み、拝借した車で旅に出ることにした二人は波乱の夏休みが駆け出す。青臭くも懐かしさを思い出すようなロードムービー。

14歳の盛んな青春時期にクラスではみ出しものにされたら非行に走るか自分を押し殺すかになる。ならいっその事、やりたいことをして一度きりの人生楽しんでみろよと問いかけられるようにも思えた。考え無しに拝借した車で旅に出るも食糧難や目的地を見失ったりと試行錯誤の旅に待ち受けるものは。夏休みが明けて成長したマイクの姿は必見である。

車の中で流れていたリチャードクレイダーマンは偶然にも知っていた。中学の時にクラスのピアノを弾く変わり者の友達がこのアーティスト好きと言って聴かされていたのがリチャードクレイダーマンでした。ドイツのピアニストだったと言うことはこの作品で初めて知ることとなった。自分の知識が映画とリンクする感覚は自分を成長させてくれるようにも思える。
翔海

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