ヒトラーの野望の作品情報・感想・評価

ヒトラーの野望1945年製作の映画)

Here Is Germany

製作国:

上映時間:52分

3.6

「ヒトラーの野望」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

『我らはなぜ戦うのか』

米国国民に第2次世界大戦に参戦することがいかに正しいかを力説している宣伝映画。

米国は正しくて「自由世界」
日本・ドイツ・イタリアは「奴隷世界」の住民で悪の権化。

ドキュメンタリーと銘打ってるけど、驚くほど嘘が多い。
映像は本物だけど付けられている解説が嘘だらけ。
日本に関しては吐き気がするほどの嘘の羅列。松岡さんも五十六さんも思ってもいないことを言ったことにされちゃってて驚いちゃう。

五十六さんが「私は米国を占領してワシントンで米国民に平和を説く」なんて言うわけないじゃん(笑)
ハルノートを突き付けておきながら、何を寝惚けた解説いれてんの?

昭和天皇もヒトラーやムッソリーニと並べられちゃって「朕に従えば世界を支配できる」なんて言ってたことにされているし。
「昭和天皇を利用して、日本国民は自由を奪われ、人間としての尊厳を捨てた」なんて解説されていて散々だし。

ああ、そうそう。
「南京虐殺」なんて無かったことも、今では証明されているしね。
米国が、蒋介石に援助物資を送って助けていたのもバレてるからね。

「戦争映画作品(フィクション)」を抜粋して引用していながら、ドキュメントとして見せている点も酷い。都合良く編集されているのが良く分かる。

米国に関しても嘘だらけ。あれほど先住民に酷い扱いをしたり、南北戦争だなんだで自国民同士で争っていた奴らが「自由で平和な民」だと?あー驚いちゃうねー。
歴史の事実とも違うから本当に酷い内容。

極めつけは、米国陸軍参謀長:マーシャルの言葉。
『民主主義の勝利は、ドイツと日本とイタリアの完全な敗北によってのみ達成されるのだ』ね、酷いでしょ(笑)

まあ最初に「ニュース映画/参戦に至った経緯と戦う思想を米軍兵士に知らしめることを目的に、戦争省が制作した」と説明されているから、ほぼほぼ作り話だって言っているようなもんかな。
TS

TSの感想・評価

3.7
【ファシズムの脅威】78点
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監督:フランク・キャプラ
製作国:アメリカ
ジャンル:ドキュメンタリー
収録時間:52分
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資料的価値のあるドキュメンタリー映画だと思います。第二次世界大戦を引き起こしたファシズム、つまりドイツ、イタリア、日本の動向を追う作品であり、監督の解説が中心になっているためやや偏ってるかもしれませんが説得力は十分です。また、監督はあのフランク・キャプラであり、彼は兵役の経験がありなんと中佐にまで上り詰めたこともある模様。戦争を経験した彼だからこそ、ここまで説得力あるものが作れたのでしょう。

とは言えどちらかというとお勉強映画であり、第二次世界大戦の最低限の知識がないとやや退屈。また、タイトルがヒトラーの野望となっていますが、ヒトラー以外にもムッソリーニ、昭和天皇も目立っているため「ファシズムの野望」と括った方が良さそうです。連合国から見たファシズムを描いているため、良くも悪くも偏った映し方になっているかもしれませんが、やはりファシズムの思想、そして行動には恐ろしいものがあります。今でも北朝鮮がグアムにミサイルを撃つといいアメリカを牽制していますが、第二次世界大戦が勃発する以前のこの時と状況はあまり変わらない気がします。北朝鮮のニュースを見ると嫌気がさす人が多いかと思いますが、半世紀前には日本も同じようなことをしていたのです。いや、南満州鉄道爆破事件から始まり、上海事変や南京大虐殺など、時代を経ても決して許されない悪業を多く起こしてきた日本(厳密にいうと大日本帝国)の方が非人道的ではないか。
そもそも人間という生き物は罪深き生き物であるため、権力をもたせたら歴史上ろくなことをしていません。ナチスがあれほどの痛ましいことをしてきても、数世紀経てば忘れ去られ、時の権力者がまた弱者を葬っていくのです。世界史を学んでいたら、これの繰り返しということがよくわかりますのである意味うんざりさせられます。結論、人間が存在する限り真の平和なんてない。と言えそうです。

と、話がずれましたが、今作はそのファシズムの愚行を追跡していくドキュメンタリーであり、やや予備知識がないと厳しいかもしれません。そして恐ろしいことに、これを見た自分の中になんとも言えない罪悪感を感じたのは果たして幻なのでしょうか。。

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