たにたに

5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生のたにたにのレビュー・感想・評価

3.9
【最も大事なのは、夢を持っていること。夢を諦めないことではない。】

ホテルマンとして働くことを夢見るサリー。突然網膜剥離により、普通の人の5%の視力となってしまった。
しかし、サリーは障がいを隠し通すことでホテルマンになる夢を叶えることを決意。
そんな彼をみて、
父親は愛想を尽かして、他の女と逃亡する最低野郎。
母親と妹は、夢を諦めない彼を応援し続けます。


🟢どうして夢を諦めなかったのか
もし自分が急に彼のように障がいに見舞われたらどうでしょう。
絶望に暮れると思います。
でも、それはなぜか、明確な夢がないから。
夢をもたない者は
したいこともないのに
"何もできなくなった"というマインドに陥ります。

しかし、
サリーのように、ホテルマンになる!
という明確な理由と、それまでの努力がある者は、"何をすれば良いのか"というマインドへ転換され、簡単には諦めないという強い気持ちが出てきます。

幸いにも彼には、耳の良さと、記憶力がずば抜けていました。
それはあくまでも、彼の今までの努力の結晶です。

当たり前のことを言います。
つまり、"夢を諦めない"というのは、
"夢を持っている"ことから始まるのです。

それこそが人間の原動力なのです。


🟢見えないことを隠す恐怖はなかったか
これは、あったはずです。

しかし、彼には支えになる人がいました。
その1人が同僚のマックスです。
かなりの遊び人でやる気も半端ですが、目が見えないことをすぐに気づきました。
サリーの頭の機転の良さに何度も助けられたマックスとは、お互いにサポートし合う関係性となりました。

同僚の1人に、事実を知っており、サポートしてくれる存在がいたことは、恐怖を取り除いてくれたに違いありません。

バレたら正直に言う。
それでも努力しているからこそ、サリーは突き放されなかったのでしょう。

🟢全てが上手くいかなくなる
上司からはパワハラをうけ、
ストレスで薬を飲む。
遅刻をして、評価もガタ落ち。
好きだった人には目が見えないことをバレてしまい、ホテルマンとしての仕事では、結婚式を台無しにしてしまいます。

そんな彼の口から一言、
"障害には勝てない"

そんな彼を見かねたマックスは、
あえて難解な坂をマウンテンバイクで降るトレイルに誘います。

恐怖に打ち勝って欲しい、と思ったのでしょう。

それによってサリーは気持ちがプラスに変わりました。

ここで、サリーの中に生まれた変化がありました。
それは
挫折→違う夢を持つ
ということです。


🟡障がい者を理解することが、その人の才能を生かしていく

助けて欲しい、と思う人が沢山世の中にはいて、それを助けたいと思う人もたくさんいるはずです。この両者をつなげるシステムが存在すればとても素敵な世の中になる、と思いました。


<助けて欲しい、応援して欲しい>

↕️ここをつなげるシステム

<助けてあげたい、応援したい>



しかし、これは両者とも夢を持っている必要があります。
夢をもたない者は、なにも叶えられませんし、夢をサポートする資格もありません。

世の中には夢を持ってる人はどれだけいるのでしょう。

私もそれを深く考えるきっかけとなりました。



🔺気になる点

上司が急にいい人ぶったのが、気になりました。ここだけ不意に落ちません。
たにたに

たにたに