女看守が鞭もって歩きまわるようなリアリティない映画。でもぶっ飛んだ描写を期待してロマンポルノ観るから問題ない。
刑務所所長との対立、レズ、ひとり遊び、ノーブラ、起った乳首、突然の暴行とジャンルの要素は詰め込まれている。その分、物語の進行が停滞して本筋の所長との対立が最後あたりに急に沸き立ってきてお話としては勿体ない。が、いくつか「なんじゃこれ！」みたいな描写があってもとはとるみたいな感触。
面会に来た髪の毛もっさりの田山涼成さんと主人公・浅見美那さんが感極まって面会室で突然絡みに突入する。その時の浅見さんの表情が何かに憑依されたみたいで振り切りすぎで驚く。この表情は見ものです。
製作年度はこちらが先なんだが、女囚人達がフェスの向こうで作業する土方のおっちゃんらに欲情してフェス越えて乱交に突入する様は「死霊のえじき」のゾンビ突入みたいに見える。最後の浅見さんに群がるおっちゃんらも「死霊のえじき」のゴアシーンを想起させる。
そこからのエンディングはかなりの胸糞仕様。

いきなり室井滋が出てきて驚く。浅見美那は、普通に綺麗なのにワザと今回は汚れ役。渡辺良子は、鞭持って女囚を痛めつける。浅見美那の彼氏は、「ぶらり途中下車」の田山涼成で下車せず頑張る。話は、ご都合主義過ぎてわけがわからん。

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脱走に失敗した気丈な性格の女囚（浅見美那）が、刺激を欲している刑務所上層部の標的にされてしまう。権力に蹂躙される女囚の反体制運動を描いている、日活ロマンポルノ。タイトルの「檻」は「おり」と読む。

「女囚もの」の紋切り型をベースにしながら、絶妙なアレンジを施している作品。刑務官と女囚の関係性を「調教行為」と重ね合わせ、主人公グループに対する凌辱行為へと落とし込んでいく。権力にねじ伏せられるマゾヒスト役を、室井滋が熱演している。

鑑別所内部を修学旅行の女子生徒の部屋のように描写しつつ、主人公と刑務所長の敵対関係に一点集中させていく構成が面白い。所長（和泉喜和子）、刑務官（渡辺良子）、神父（田山涼成）という、刑務所サイドの憎めないキャラ設定も見どころ満点。

女囚との楽しいゲームに興じようとする女所長のキャラが、あと一歩のところで振り切れていないが、後に引きずる系のラストは見事。そして、総勢50名にも及ぶ女性エキストラは、もはやロマンポルノの枠を超えている。

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