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悪女/AKUJOのNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

悪女/AKUJO(2017年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

2023/07/23鑑賞。68点。
・ジョン・ウィックの影響を受けた感があるし、逆にジョン・ウィックがこの影響を受けたのかな?と思うシーンがちらほら
・大勢いる敵がスクヒを待ちすぎてる感はあるのが残念。

〈あらすじ・ネタバレあり〉
父親を殺された少女・スクヒは、その犯人である父親の親友によって売り飛ばされる。
そんな彼女を救ったのは、犯罪組織の幹部であるジュンサンという男。
ジュンサンはスクヒを自分の組織に引き入れると、彼女を我が子のように可愛がり殺し屋として育て上げる。
そして、スクヒとジュンサンは互いに愛し合うようになり、結婚する。

スクヒはジュンサンと一緒に、自身の家族を殺した父親の親友を殺害するが、もう1人犯人がいることを知る。
ジュンサンの右腕・チュンモが、もう1人の共犯者を見つけ出して襲撃するものの捕まってしまい、彼を救いに向かったジュンサンは拷問の末殺害される。
命からがら逃げ出したチュンモは、ジュンサンの死をスクヒに伝え、彼女は夫の復讐を果たすために敵のアジトに向かう。

スクヒは、アジトを襲撃して敵を全滅させるが、駆けつけた警察によって逮捕され、国家情報院が管理する極秘施設に収監される。

国家情報院の幹部・クォン部長から「10年間政府のために危険な任務を果たせば自由を与える」と条件を提示され、さらには自身が妊娠していることを知らされたスクヒ。

整形手術により顔を変えると政府の殺し屋として訓練する日々を送り、生まれた我が子・ウネと一緒に生活を送る。

訓練を終えてソウルに送られたスクヒは、シングルマザーの舞台女優チェ・ヨンスという表向きの顔を与えられて指定されたマンションで暮らす。
スクヒを監視するため、クォンの部下で野心家・ヒョンスが隣の部屋で生活することに。
ヒョンスは妊婦の妻を強盗殺人によって失った男を演じてスクヒに近づく。
最初は警戒するスクヒだったが、ヒョンスの優しさに触れていくうちに心を開き、ウネも交えて仲良くなり、そして恋仲に。

国家情報院は、犯罪組織のボス・チュンモの逮捕に力を注いでおり、チュンモがのし上がるために使ったハードディスクの内容を把握するための作戦決行を決める。
チュンモは、スクヒの亡き夫・ジュンサンの右腕だった人物。
訓練生活時代の妹分・ミンジュが訓練を終えてソウルに送られ、スクヒは彼女と一緒にこの任務をこなすことになる。

チュンモの犯罪組織のメンバー2人を酒の席でもてなし、彼らの持つ端末から情報をコピーする任務だった。
しかしスクヒのミスによって敵に正体がバレ、戦いの末敵2人は死亡、ミンジュも目の前で息を引き取る。
病院に搬送していればミンジュは救えたかもしれない・・・それなのにクォンは、あえて救わない選択をした。

死と隣り合わせであること、それと同時にしくじれば見捨てられることを痛感したスクヒは、もしものことがあった時にウネを託せられるようにヒョンスとの結婚を決め、クォン部長は許可をする。

結婚式が執り行われることになるが、その裏では任務が進行していた。
チュンモの裏で犯罪組織を動かす黒幕が、式場のすぐそばで姿を現すことを掴んだ国家情報院は、その人物の暗殺をスクヒに命じたのだ。

スクヒは式場のトイレでスナイパー・ライフルを組み立て、黒幕を狙撃しようとする。
しかし黒幕の顔を見た時、それが死んだはずのジュンサンだと気づき、動揺して暗殺に失敗する。

頬と脚を撃たれながらも生き延びたジュンサンは、狙撃地点が結婚式場であることに気付く。
その日行われた結婚式の新郎新婦を確認し、さらには出席者が皆アルバイトであることを知ったジュンサンは、自分の命を狙ったのが新婦だと直感する。
新婦の顔を見てその直感は確信に変わる・・・整形をしているものの、その顔は間違いなくスクヒだった。

ジュンサンを暗殺するため別の殺し屋が手配されるがその殺し屋が捕まったことで、クォンはスクヒを保護し、ヒョンスにジュンサン暗殺を命じる。
ヒョンスもまたスクヒを本当に愛するようになり、彼女の人生を取り戻してあげたいと思うようになっていた。

ジュンサンを暗殺するヒョンスだったが、肝心の顔を知らないためにその人物が身代わりだとは気づかなかった。
保育園までウネを迎えに行って帰宅したヒョンスを、チュンモが部下たちを率いて待ち構えていた。
チュンモがジュンサンに電話を繋いだため、ヒョンスは【ウネがジュンサンの実の子である】ことを明かす。
しかしジュンサンはウネのことも殺すように命じ、ヒョンスを気絶させた後爆弾を設置する。

一方保護されていたスクヒは、車で移動していたところをジュンサンに襲われる。
ジュンサンは「助けに来た」とスクヒに告げ、彼女はついて行く。

ウネを迎えにマンションまで来たスクヒの目の前で、部屋が爆発する。
ヒョンスはウネをしっかり抱きしめ、爆発から庇う体勢だった。だが、2人とも亡くなっていた。

爆弾を設置したのが国家情報院だと思ったスクヒは、クォンに復讐するため彼女の前に現れる。
ヒョンスがスパイであるを知りショックを受けるが、彼の愛が本物だったことを知る。
それと同時に、ジュンサンがウネを殺そうとしたこと、そしてスクヒの父親を殺害した共犯者の正体でもあることを知る。

ジュンサンの組織を襲撃したスクヒは、彼の部下たちと銃撃戦を繰り広げる。
部下たちは弾切れになったため撤退し、別の部屋で待っていたジュンサンと対決することに。

ジュンサンは父親を殺したことを認め、その罪悪感からスクヒを心の底から愛せなかったことを明かす。

スクヒとジュンサンはナイフを使って対決するものの、劣勢になったジュンサンは部下たちとともにバスを乗っ取って逃走。
スクヒは車を奪ってバスに追いつき、バスに飛び乗って中に入ると、ジュンサンの部下たちを殺していく。

ジュンサンと直接対決になるが、肩をナイフで突き刺されてまともに動けなくなり、スクヒは運転手役の部下の手を切断してバス事故を引き起こす。

バスは横転し、ジュンサンは立ち上がるのもやっと。逆転したスクヒが斧を振り上げ、ジュンサンは「震えるな、斧を振り下ろせ。俺を殺したら苦しい日々が始まる、俺がお前(の父親)を殺して苦しんだように」。

ジュンサンを殺したスクヒがバスを脱出すると、警察が駆けつける。
スクヒは笑みを浮かべる・・・復讐を果たした達成感、そして国家情報院の殺し屋としての生活が再び始まることを悟った哀しみから。
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