福島第一原発事故から1ヶ月後、国は20km圏内を“警戒区域”に指定、立入を厳しく制限。5月、農水省は、放射能に汚染された食肉を流通させないため、20km圏内にいる全ての家畜の殺処分を福島県に通達する。明日の我が身も知れず強制避難を強いられた農家は、涙を呑んで通達された家畜の殺処分に従うしかなかった。しかし、その殺処分の方針に納得できず、牛を生かし続けようとする畜産農家が現れました。 ある農家は被曝を覚悟で住んではならない居住制限区域で暮らし、別の農家は2日に1回60キロ離れた二本松市の仮設住宅から通い続けている。事故翌年、被ばく牛に原因不明の白い斑点模様が出現。被ばく牛を科学的に調査する大学合同チームも動き出す。研究テーマは、「世界初、低線量被曝による大型動物への影響」。しかしながら、国は初期の被曝量が分からないという理由から、価値はないと判断し、人類に有益と思われる研究にさえ協力しません。 事故の痕跡をリセットしたい国にとって、原発事故の生き証人ともなる“被ばく牛”はやっかいな存在となっていく。被ばく牛を生かし続けてきた農家も徐々に心が折れていく…長期にわたる経済負担、避難先での老老介護など止む負えぬ事情から脱落していった。原因不明の白斑を放射能による突然変異と考えたある農家は、国に抗議しようと逮捕されるのを覚悟で斑点牛を東京・霞が関へと連れて行く。 原発事故から5年、十数軒あった反対農家は5軒となった。故郷も仕事も奪われ、それでも経済価値のない牛を生かし続ける農家の刹那と悲哀を静かに描くドキュメンタリー映画です。
愛犬・ゴールデンレトリーバーのナツを重い病気で亡くし、傷心のテレビディレクターの久野かなみ(小林聡美)は、何をしようにも気力が湧かない。そんなとき、大先輩の映画監督渋谷昶子さんに「悲しむ暇…
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