あまのかぐや

ホース・ソルジャーのあまのかぐやのネタバレレビュー・内容・結末

ホース・ソルジャー(2018年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

あらすじは略。
911がおこったその日、直後、タリバン兵5万を相手にたった12人で、馬を駆って戦った特殊部隊のお話。

崇高な作戦であり、命を顧みない男たちの尊い戦闘であったと思うのですが、なぜに今の時期に?という雑念もはいってしまいました、個人的にね。

まだまだ近年の話、当事者たちも存命だし、ただ伝説となってしまうには、あまりにあんまり過ぎる。

911当時、またその前後には、そんな秘密裡の作戦や戦闘がたくさんあったでしょう。その中で名もなく消えて行った人や栄誉を称えられるべき功績もたくさんあったでしょう。たぶんこれはその一端。


(連ドラの「ホームランド」観てると、そんなのだらけです)


世界が忘れかかった時に、それを小出しにして、改めて世界のガーディアン、アメリカの力と誉と正義を知らしめるにはもってこいのエピソード。
そのため、やはり、アフガンの地元民が惨殺されたり、隠れて子供たちを教育する家庭を…なんていうシーンはタリバンを「これ以上ない悪の組織」として、殊更に残虐に見せていたような気もする。

きっと現実はそれ以上であっただろうし、たぶんそれもまた一端に過ぎないといえば、そういうことでもある。

知っていなければならないこと、知らないでいることよりはよっぽどまし。ましってだけの話かもしれないけど。

ただね、なにが悪で、なにが善か、今となっては混沌の時代でもあるからね。

2011年当時から、時代は確実に動いているし、真実を語る眼や口も、あの当時とは全く違っている。「片方の側からみせるものには騙されないぞ」という目を我々が持つようになったのもまた911以降の世界なのかな。


まあ、映画は映画。
歴史や社会のお勉強ばかりではなし、エンタメとしてみれば良いのかもね。

以下はエンタメ的感想。
出演陣は主人公のミッチネルソン大尉に、クリス・ヘムズワース。
彼を筆頭に、みんな大好き・気のいいおいちゃん、マイケル・ペーニャとか、「シェイプオブウォーター」がうますぎて、悪人顔だけど意味もなく疑わしいけど、今回そうでもなかったマイケル・腰痛・シャノンなど。

そんな豪華キャストも砂漠の戦闘では誰が誰やら…。砂漠での戦闘。銃撃や爆薬など凄まじいシーンではあるのですが、砂塵と同化した単調な色が災いしてか、もう敵やら味方やら、誰が誰やら、です。そして眠気を誘う。映画館で集中して観たかったよ。

それから馬たち。怖かっただろうなあ。後からの合成なのかなぁ…。
きっと馬たちも、それはそれは訓練を積んだ選ばれた役者たちたちなんだろうけど。「戦火の馬」の出演馬たち観ても思いましたが、馬って耳の近くで大声出されるのも苦手なんだよね。爆撃などの大きな音を間近で聞くのってすごくこわかったと思う。

で、いつも思いますが、ヘムズワースの顔良し、声良し、身体良しの端正さは、神様が作った奇跡、この世のものとは思えないので、もっと現実、地に足がつかない役に徹するべきです(笑)
だから最近観た映画での彼は、コント要員な使われ方だと不思議にしっくりくるのかもね。

その彼の実嫁が、妻役で登場ー!
ヘムズワースを旦那さんに持つってどんな気分なんだろうか。そんな雑念ばっかりかよ(笑)
あまのかぐや

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