すがり

7号室のすがりのネタバレレビュー・内容・結末

7号室(2017年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

上手くいかないブラックコメディなのになかなか素直に笑えない……。
教頭の流れもそうだけどどうしてこんなに悲壮感を出してくるのか。

こういう時は韓国の抱える社会問題の風刺がーとか書いておけばそれっぽくなるだろうか。
テジュンのお金の話もそうだけどチキン屋の話も本当にそういうもんなのかって妙な納得があった。

設定した状況に対して上手く振り切ってないせいで面白かったとは思えないけど、どうにも登場人物たちを嫌いになれない。

DVD店社長のドゥシクだって頑張ってないわけじゃない、だって10年続けたんだぞあの店。
その期間の少しずつの失敗が積み重なってこんな風になっちゃう、とても人ごととは思えない。
極めつけに新人バイトの突然死。
これは社長にも落ち度があるわけだけど、本人からしたら途切れぬ不運の一つだろうし、きっと自分にも同じ過程で不運のせいにした、したい場面ってのはいくらでもあったはず。

そう思ったらもうこいつらから離れられない。
取り返しのつかない流れに嵌ってる気もするし、死んだバイトの彼に申し訳ない気もするけど何とかして幸せになってほしい。

テジュン今後大丈夫かよ……。
社長…やめろよ……こっちも泣きたくなる……。
すがり

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