【終わる世界とミュージカルゾンビランド】
予告を見たときから期待していたゾンビ×ミュージカルの異色のホラーコメディ。意外に不真面目なようでゾンビアポカリプスにもゾンビとセルフィしてSNSにアップする若者の姿や夜空に閃光の見える空爆のシーンなどゾンビ映画で見せてほしいものは見せてくれる。序盤のミュージカルシークエンスから一転して血が噴き出る踏み込みと独善的な悪役も加えるもカタストロフィはそこにありカタルシスは妙におざなりなビターな旅立ちで終わる。歌いながらミュージカルゾーンでもゾンビ殺しなど一癖加えた映画だが、負け犬は負け犬で世界の終わりは世界の終わりと地に足をつけた物語ゆえの斬新さのみ先行して「ショーンオブザデッド」的な救済はカロリーオフ。最初から学校に対する意味のなさを若者につけつける教育批判的な立ち位置か?美しい日々とイヤホンで耳を塞ぐ現代への警鐘か?