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祈り
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『祈り』に投稿された感想・評価

Omizu
3.8
【第68回ベルリン映画祭 男優賞】
『ゴールドマン裁判』セドリック・カーン監督作品。ベルリン映画祭コンペに出品され男優賞を受賞、セザール賞では新進男優賞(アンソニー・バヨン)にノミネートされた。

ジャンキーの青年トマは山奥の施設で過ごすことになるが、自身の欲求と闘うことになる。そんな中ある女性と出会い…

神への献身と女性への愛との間で揺れる主人公を繊細で美しい演出で描いた作品。カーン監督の詩的な感性が存分に発揮された作品。

主演のバヨンが素晴らしく、冒頭と終盤では全く違う人物のように見える。神のおかげで薬物への依存をやめられたと思う一方、女性への愛も確かにある。その狭間で揺れていく。

神への愛に生きるべきか、人への愛で生きるべきか。そんな葛藤を繊細に描いた演出が素晴らしい。静かながら深遠なテーマ性を持った作品でとても面白かった。

日本公開がされていない作品であるが、カーン監督のその後を考えるとどこかで特集上映されてもおかしくない。なかなか秀逸な心理ドラマだった。
reb
3.3
「新文芸坐シネマテークvol.52/セドリック•カーン:フランス映画のマージナルな王道」で鑑賞。
22歳のトマはヘロイン中毒から立ち直るため、アルプスを望むフランス南東部にある更生施設のコミュニティにやって来る。
最初は反抗したが、仲間と共に祈りを捧げ肉体労働をするうちに、少しずつ変わっていくトマだったが‥。

アルコールやドラッグの依存症の若者たちの共同生活。絶えず祈りの言葉を唱えながらお互いを監視し合う生活は、ちょっと不気味でもある。
そんな中に、禁断症状に苦しみ感情のコントロールもできないトマが放り込まれる。
一度は逃げ出したが、近くの村に住む発掘が好きなシヴィルと出会い、彼女に説得されて施設に戻る。

山登り遠足で遭難し、神頼みして助かってから司祭を目指す決心をし、神学校に入学するため皆に祝福されて、ついに施設を出ることになったトマ。
しかし学校ではなく、シヴィルがいるスペインの発掘現場へと向かう。
最後トマは、なんとも不敵な表情を浮かべる。
う〜ん、まぁ彼は若者らしい単純らしさで行動しているんだろうなぁ。
神の恩恵に感動したのもウソではなく、やっと自由になれた解放感で、辛かった全てを忘れてしまうのも‥。

本作のトマ役でベルリン映画祭の最優秀男優賞を受賞したアントニー•バジョン。
大寺さんは、若い頃のドパルデューのようとおっしゃっていたが、何を考えてるか分からない鋭い目つきと、野生の獣みたいで身体能力の高そうなみっちりと密度の高い体型は、似てるかも。

彼は11月に公開されるベルギー映画「マルドロール/腐敗」の主役なんですよね〜。
監督は私の好きなファブリス•ドゥ•ヴェルツで、あくまでも邦題ですが変態、地獄、依存というベルギーの闇を描いてくれる監督さん。楽しみだなぁ。
3.0
【宗教は単純労働を持続化させる】
MUBIで第68回ベルリン国際映画祭男優賞(Anthony Bajon)を受賞した『The Prayer』が配信されていた。『よりよき人生』、『ワイルド・ライフ』と東京国際映画祭常連監督であるセドリック・カーンが、山奥にある依存症更生施設を描いた作品。フランス批評家間でも評判は高く、Le Figaroは「罠のない共同体生活の単純さに、波乱に富んだ緊張した物語を刻みます。」と絶賛している。そんな作品を観てみた。

外部から見ると宗教による集団は異質に見える。このことは『ミッドサマー』でも描かれている。あちらはホラーの文脈として、宗教による共同体を掘り下げていたが、本作はドラマ性を多少犠牲にしてまで、宗教と共同体の関係性を紡ぎ出した。主人公のトマや、薬物中毒者。彼は山奥のコミュニティにやってくる。ここではキリスト教を中心に添えた更生を行なっており、助け合いの精神で共同生活を行う。日々、入居者には単純作業が割り当てられる。穴を掘ったり、木を切ったりと退屈な仕事だ。しかし、誰も文句を言わない。それは作業にメンターがついているからだ。また、祈りによる不思議な空間を共有することで一体感が生まれるからだ。そこに感情をコントロールできないトマが入ってくる。そう聞くと、通常の映画であれば更生施設から逃亡する場面がある。そして映画的罠によって施設に戻される展開がある。しかしながら、本作はそういった映画的演出を封印している。施設は去る者を追うことはしない。そして戻ってきたら問答無用で迎え入れるのだ。これが、外部から見た宗教統治の異質さと不気味さを際立たせ、コロンブスの卵かな。逆に映画的に見えてくるのです。

そしてそんな空間で、自分と闘うトマを演じたAnthony Bajonの演技は確かに見事であった。痙攣症状から滲み出る死の香り。中毒者特有の、人目の合間を縫って、タバコを盗もうとしたりする本能と背徳による行動の生々しさ。施設は自分を温かく迎え入れるが、結局克服するのは自分自身であることに絶望しつつも地を這うように痛みを乗り越えていく様。これは確かに男優賞も納得であった。ただ、宗教的話故、日本公開は厳しそうです...