きまぐれ熊

THE GUILTY/ギルティのきまぐれ熊のレビュー・感想・評価

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)
3.8
緊急司令室から一歩も出ない超ワンシチュエーションもの。
フォーンブースを思い出すようなずっと通話だけで進行していくサスペンス。

主人公アスガーは通報された事件に対して各部署に人員の配置を依頼する仕事
アスガーはやたらと暴走気味に首を突っ込むので、どうやら事件にも彼にも闇がありそうな雰囲気を持たせたまま進行する
そういうわけで一応どんでん返しはあるけど、それによる驚きより主人公自身にフォーカスが移っていく

絵面的にはほとんど主人公アスガーの顔ばっかりを眺めて進行する訳だけど、俳優の演技がめっちゃよくてセリフがなくても感情がダイレクトに伝わってくる
特に瞬きの演技、いいね

約1時間半全くダレずに楽しめた


ラストシーンに関してはちょっとイマイチかな〜
多分明確な設定はなくて考察しやすいように幅のある解釈が出来るようになってるんだろうけど、解釈の方向性としてはまあ一種類だよね

事件の結末と主人公の過去について同列に語るにはテーマとしてちょっと乱暴すぎる
あと相棒に対して余りにも不義理
罪を告白すればええってもんでもないよね

そういう意味で彼が暴走気味なのは最後まで変わってないな〜と思う
だから主人公がなんか成長したかのようなラストの演出はちょっと微妙
シニカルな印象の終わり方ならもっと好きになれたかも
きまぐれ熊

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