ジョニートーの撮影現場。監督がスタッフに怒号を浴びせているところからスタート。監督をよく知るジャ・ジャンクー監督、おなじみのラウ・チンワン、ラム・シューなどコメント登場。

不況に苦しむ香港映画界は２０００年以降、中国本土の市場に参入。香港が拠点だったジョニー・トー監督の製作会社も２０１１年進出を果たす。
１９９９年製作のザ・ミッションは名高い映画だが、まさにその資金難の最中に撮られた映画。限られた環境の中、スタッフと共にアイデアを駆使する監督。
うわ〜、ザ・ミッション、ちょっと観ただけで面白そう。まだ観てないのに、ここで少しだけでも観るのはもったいなかったかな…。
そして、PTU。
夜になると人通りが無くなる…
その広い空間に大勢の人を配置する…無駄なものは配置しない…
柔道龍虎房では自由を表現したかったとか…(ヒロインが札束を抱えて逃げ、札が宙を舞っていく姿を、共に逃げる主人公は笑いながら後ろから見ている)
好きな作品の裏側が見れて嬉しい。

これまでの多くの作品紹介と共に、監督の映画と香港への愛情、香港と中国との関係を教えてくれる。これは２０１３年の映画なので現状はまた違うけど、監督自身の香港映画への展望観を知れて興味深かった。
このドキュメンタリーでは、香港独自の映画製作を望み、若い監督の育成に力を注いでいる監督の姿が描かれている。

しかし、香港は銃社会じゃないのに、なんであんなに銃の描き方がうまいんだ。
ジョニートー監督のユニークな映像表現、アクションも凄く惹かれるが、そこに描かれる情景も素晴らしいと再確認。

• #ドキュメンタリー€(=^ェ^=)
• #香港映画€(=^ェ^=)
• #トー監督€(=^ェ^=)
• #NETFLIXプレゼンツ€(=^ェ^=)

今月下旬からシネマート新宿で始まるジョニー・トー特集（別名サイモン・ヤム＆ラム・シュー祭り）に備えて鑑賞。サイモン・ヤムに至っては「燈火は消えず」が公開されたし。１月は忙しい（笑）

このドキュメンタリーを見るまで全然実感はなかったけれど、1997年あたりから香港映画が低迷し始めていたとは…。インファナル・アフェアとかその後だったし、最高潮の頃かと思っていたけれど。
ジョニー・トー自身も一番大変で、予算が殆どない状態で撮ったのが「ミッション 非情の掟」だったというのは驚いた。衣装とか役者の自前らしいし、サイモン・ヤムに至っては自身の車を提供したそうで、ニコニコ笑顔で「壊れちゃったよ」なんて言ってて、惚れ直しました（笑）

今から10年前のドキュメンタリーだから、中国資本や香港が中国に返還されてからの意見なんかもあれだけ聞けるわけで。なかなか貴重なドキュメンタリー。

ちょっともう記憶が曖昧だけど、この前にあったドキュメンタリー（香港ノワールに生きて）の方が面白かったような…と思ったけど、これは本編中にも出てくる新人育成プロジェクトの一環でもあるっぽい。映画学校の学生が監督してるとのこと。

2013年時点でジョニー・トーが語っていることを約10年後の今見ると感慨深い。10年スパンで結果が出るようなことをしているとも言ってたし。香港を誰より愛していた監督は今日本に住んでいる。インタビューの中で「映画を武器にして戦えばいい」って言っている。いやしかし近年それなりに穏やかジェントルメンなお姿を見る機会が多かったから、この頃の眼光鋭すぎてびびるわ。昔はもっと怖そうだったけど。