ザ・ミッション 非情の掟の作品情報・感想・評価

ザ・ミッション 非情の掟1999年製作の映画)

THE MISSION

製作国:

上映時間:81分

ジャンル:

4.1

「ザ・ミッション 非情の掟」に投稿された感想・評価

ジャスコのシーンはマジで凄かった。
よくあんな銃撃シーン思いつくな
継

継の感想・評価

5.0
組織に召集された5人の男。
与えられたミッションは護衛としてチームを組んでボスを守り、敵を割り出し、倒す事。

だが、寄せ集めの5人が最初から一枚岩になれるハズもなく、護衛開始後の最初の襲撃でその統率の無さを露呈する。ボスは銃撃され、リーダー格のグヮイと新参のロイは衝突してしまうのだ... 。

脚本の無い現場で、演者は約束事を幾つか決めただけの即興芝居を求められる、ジョニー・トー作品。
キャラ設定すら演者任せの中、恐らくは衝突する二人の関係性から互いのキャラを作り出していったのであろう、物静かでクールなグヮイとギラついたナイフの様なロイの「静と動」の対比がいい。

衝突から和解し共闘するパターンは、映画のみならずマンガ、ゲームでも見られる友情や絆を描く上での常套手段だとは思う。
それでも本作が巧いなと思うのは、二人の和解を僅(わず)かな会話と煙草に火を着けてやり、杯を交わすだけの最小限の演出で表現しきった事と、
その流れをちょっとした悪戯で(火薬を詰めた煙草。あるタイミングで先端から火花が出る仕掛け) 笑いに変えてオチをつけた転調の鮮やかさにある。
和解した二人とそれを見守る三人。かつて銃を向けあったプールサイドで笑い合う、彼等に芽生えた絆を観る者は感じずにいられないのだ。

Netflix『あくなき挑戦 ジョニー・トーが見た映画の世界』で、本作はオフィスの賃料やスタッフの給料が払えない程の最悪な状態の中で撮られたと紹介される。
予算が足りず途中でフィルムを買う金が尽きてしまい、NGパート以外は全て使わなければならなかったというから驚く。

まぁ話半分としてもww、 低予算なのは一目瞭然なわけで、こうした切羽詰まった環境と上述の独特な撮影手法が本作特有のギラついたスリルとヒリヒリするテンションを湛(たた)える要因になっているのは間違いない。

アドリブの演技で跳ねていく現場。
約束事を “コード” とすれば、演者の能力でカットを重ね白熱していく様はさながらビバップのようで、そう考えるとあのチープなテーマ曲さえ肯定出来てしまう(笑)自分がいる。
それまで沈黙を守ってきたフェイ(ラム・シュー、大好きだ) が、終盤のタクシーで観せるアドリブ・ソロなんてサイコーじゃないか!

確かに最初と最後の要らないナレーション等、本作には明らかな欠点がある。
けれど、それを補って余りある魅力を存分に感じるから、敢えて満点。
興味がある方、機会があったら是非。
英語字幕で見たから何言ってるかよくわからんかったけど、それでも意図が伝わるし、画力が凄い。
チャラララララーン〜テーテー♪の音楽がカッコいい。汗と眉間が印象的。香港ノワール調のブルーがかった色彩もかっこいい。ボスを守る男たちだが初っ端からスナイパーに二発も狙撃されていて、岡田准一もキレるほど護衛のいろはがなってないかもしれませんが、そこはポテンシャルと運でカバーしてました。派手に武装せずにチャカ1丁という簡素なスタイルにも美学を感じますね。ウケ狙いでないユーモア(タバコやサッカー)など男たちの可愛さを引き出してて良かったです。
ジャスコの人の配置とかマジでアツ過ぎる。持つべきものは仲間ですよ
2018/3/25(日)DVDにて。

「男たちの挽歌」より過激さはなく、スタイリッシュに撮ろうとした作品かと思います。
説明不足でよく分からないところも多々ありますが、香港ノワールですからね・・・(苦笑)
続編も観たいと思います☆
どのシーンも過不足のない傑作
ジャスコ銃撃戦は映画に残る名シーンだと思います!
ただ最初と最後の字幕は絶対いらないですね
日本版だけなのかしら
shun

shunの感想・評価

4.8
テーマ曲とジャスコでの銃撃戦のありえん映画的質力。『エグザイル絆』のほうがショットとかはキマってると思った。どっちも素晴らしい。最も好きな映画の一つ。
命を狙われるボスに雇われた腕利きボディーガード5人、死線をくぐり抜ける、しかし堅気から外れた男たちはそう簡単に幸せにはなれない、絶対に何かが上手く行かないのだ。
MR8

MR8の感想・評価

2.5
別にいいけどさ、誰も音楽のアホタレさを指摘しないのは流石に逃げじゃないの?それから武と比較するにはカッティングが性急すぎる、その点でいえば話になってないしファムファタールとしての姐へのまなざしがあまりにテキトーすぎてノワールたり得てもない。そりゃいいショットもあったけどね。いびつさを愛せるタイプの作品ではなかった。
酔いしれるような映画を撮る監督といえば、自分の中ではジョニートーだ。
ため息の出るような美しいガンアクション。
おしゃれなユーモア。
そして、男の遊び。

北野武がソナチネで見せたあのお茶目な男の遊びが、ジョニートー映画には息づいている。

なんだか切ない遊び。
男たちが破滅に向かって突き進んでいることを鑑賞者は気づいているから、切ないのだ。
それでも、彼らは自分たちの生き方を曲げない。
自分たちの友情を守る。
めんどくさいことになったなぁとニヤッと笑いながら、彼らは破滅に突き進む。
男ってそういうことだよなと思う。

粋な男は掟やルールや常識に反抗するのではなく、すり抜ける。
ジョニートーの映画に出てくる男たちは、掟やルールや常識に押しつぶされそうになるとニヤッと笑ってすり抜ける。
daiyuuki

daiyuukiの感想・評価

4.8
香港マフィアのボス・ブン(エディ・コー)が正体不明の暗殺者達の襲撃を受ける。ブンの弟で組織のNo.2のナン(サイモン・ヤム)は、今は堅気の世界で暮らすかつての構成員達を招集しブンの護衛と敵の割り出しを命じる。
集まったメンバーは5人。腕利きのヒットマンのグヮイ(アンソニー・ウォン)、若く血気盛んなロイ(フランシス・ン)とその舎弟のシン(ジャッキー・ロイ)、射撃の名手マイク(ロイ・チョン)、調達屋のフェイ(ラム・シュー)。それぞれのやり方を持つ男達は、最初は反発しあうもののやがて見事なチームワークを発揮し暗殺者達を迎え討つようになる。幾度かの襲撃を経て、5人はついに敵のアジトと依頼人を突き止め敵を仕留める。
仕事を終えた5人の間にはチームとしての絆が生まれつつあった。しかしあることがきっかけで組織の「非情の掟」が彼らにのしかかる。
ジョニー・トーが自らのスタイルを確立した代表作。
ジョニー・トーお得意の、己の役割を熟知したプロがそれぞれのポジションを守りつつフォーメーションを崩さず抜群のチームワークで敵と戦うシンプルかつスタイリッシュな構図でのリアルでスタイリッシュなガンアクション、拳銃使いなのに少年のような男同士の友情、抑制の効いた語り口が、洗練された型で描かれている。
プロ同士が少年のように紙くずサッカーをして心を通わせたり、濃厚なサスペンスとスタイリッシュなガンアクションがミックスされた中盤の閉店後のジャスコを舞台にしたガンアクションやスナイパーとのガンアクション、裏社会の非情な掟にプロ同士の友情が踏みにじられるほろ苦い後味の結末、アンソニー・ウォンやフランシス・ンやロイ・チョンなどのクセのある渋い男たちの魅力、まさにハードボイルドを絵に描いたような香港ノワールの傑作。
★ 指令「組織のボスを守れ!」
  あなた…『覚悟して来てる人』ですよね?

中盤までは微妙な感触でした。
物語の筋立ては単純。「ボスを守るために集まった五人の絆を描く」というもの。セリフは極端に少ないし、淡々とした展開なので、物語至上主義者である僕には単調に感じたのです。

確かに映像表現としては格好良いのでしょう。落ち着いた色調。独特のカメラアングル。物語の渋さも加わって、男の美学を感じる…のかもしれませんが、好き嫌いがクッキリと分かれる筆致です。

また、音楽も単調…というよりも、チープ。
シンセサイザーの安っぽい音色。手癖だけで曲作りをしたように感じるメロディ。それは、映画音楽と言うよりも8ビットゲーム機のBGM。物語世界にマッチしているとは言い切れません。

だから、正直なところ。
「相性が悪いのかな…」なんて肩が下がり、途中で止めようとしたのですが…。

終盤の20分。
いきなり物語が動き出すのです。
表面は静かなのに、水面下では必死に泳ぐ水鳥のようにバタバタバタバタっと激しく、そして予断を許さない展開。なるほど、ここまでは前座だったのですね。

その後の流れは感服の限り。
積み重ねてきた感情が一点に集中し、ぶわっと溢れ出て、荒涼とした岩肌の裏にフナムシが蠢くかのような生々しさ。男たちの激情と哀愁が混ざった…ダンディズム。鳥肌が立つほどに格好良いのです。

そして、気付けば。
エンディングロール後に、もう一度最初から再生していました。すると、初見のときは味気なかった場面も面白く感じたのです。なるほど。何度も繰り返して観るうちに、じわっと浸透してくる作品なのですね。

まあ、そんなわけで。
男の美学を突き詰めた作品。
誤解されることも多いとは思いますが、黙って仕事を完遂するのが真の漢。だから、軽薄な言葉なんて不要だし、チャラチャラチャラチャラと軽薄な風潮に風穴を開けてくれる本作が頼もしく感じるのでしょう。

そう思えば、チープな音楽も必然ですね。
華美なストリングスなんて、本質を覆い隠すだけの戯言に過ぎないのです。
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