ザ・ミッション 非情の掟の作品情報・感想・評価

ザ・ミッション 非情の掟1999年製作の映画)

THE MISSION

製作国:

上映時間:81分

ジャンル:

4.1

「ザ・ミッション 非情の掟」に投稿された感想・評価

MR8

MR8の感想・評価

2.5
別にいいけどさ、誰も音楽のアホタレさを指摘しないのは流石に逃げじゃないの?それから武と比較するにはカッティングが性急すぎる、その点でいえば話になってないしファムファタールとしての姐へのまなざしがあまりにテキトーすぎてノワールたり得てもない。そりゃいいショットもあったけどね。いびつさを愛せるタイプの作品ではなかった。
酔いしれるような映画を撮る監督といえば、自分の中ではジョニートーだ。
ため息の出るような美しいガンアクション。
おしゃれなユーモア。
そして、男の遊び。

北野武がソナチネで見せたあのお茶目な男の遊びが、ジョニートー映画には息づいている。

なんだか切ない遊び。
男たちが破滅に向かって突き進んでいることを鑑賞者は気づいているから、切ないのだ。
それでも、彼らは自分たちの生き方を曲げない。
自分たちの友情を守る。
めんどくさいことになったなぁとニヤッと笑いながら、彼らは破滅に突き進む。
男ってそういうことだよなと思う。

粋な男は掟やルールや常識に反抗するのではなく、すり抜ける。
ジョニートーの映画に出てくる男たちは、掟やルールや常識に押しつぶされそうになるとニヤッと笑ってすり抜ける。
daiyuuki

daiyuukiの感想・評価

4.8
香港マフィアのボス・ブン(エディ・コー)が正体不明の暗殺者達の襲撃を受ける。ブンの弟で組織のNo.2のナン(サイモン・ヤム)は、今は堅気の世界で暮らすかつての構成員達を招集しブンの護衛と敵の割り出しを命じる。
集まったメンバーは5人。腕利きのヒットマンのグヮイ(アンソニー・ウォン)、若く血気盛んなロイ(フランシス・ン)とその舎弟のシン(ジャッキー・ロイ)、射撃の名手マイク(ロイ・チョン)、調達屋のフェイ(ラム・シュー)。それぞれのやり方を持つ男達は、最初は反発しあうもののやがて見事なチームワークを発揮し暗殺者達を迎え討つようになる。幾度かの襲撃を経て、5人はついに敵のアジトと依頼人を突き止め敵を仕留める。
仕事を終えた5人の間にはチームとしての絆が生まれつつあった。しかしあることがきっかけで組織の「非情の掟」が彼らにのしかかる。
ジョニー・トーが自らのスタイルを確立した代表作。
ジョニー・トーお得意の、己の役割を熟知したプロがそれぞれのポジションを守りつつフォーメーションを崩さず抜群のチームワークで敵と戦うシンプルかつスタイリッシュな構図でのリアルでスタイリッシュなガンアクション、拳銃使いなのに少年のような男同士の友情、抑制の効いた語り口が、洗練された型で描かれている。
プロ同士が少年のように紙くずサッカーをして心を通わせたり、濃厚なサスペンスとスタイリッシュなガンアクションがミックスされた中盤の閉店後のジャスコを舞台にしたガンアクションやスナイパーとのガンアクション、裏社会の非情な掟にプロ同士の友情が踏みにじられるほろ苦い後味の結末、アンソニー・ウォンやフランシス・ンやロイ・チョンなどのクセのある渋い男たちの魅力、まさにハードボイルドを絵に描いたような香港ノワールの傑作。
★ 指令「組織のボスを守れ!」
  あなた…『覚悟して来てる人』…ですよね?

中盤までは微妙な感触でした。
物語の筋立ては単純。「ボスを守るために集まった五人の絆を描く」というもの。セリフは極端に少ないし、淡々とした展開なので、物語至上主義者である僕には単調に感じたのです。

確かに映像表現としては格好良いのでしょう。落ち着いた色調。独特のカメラアングル。物語の渋さも加わって、男の美学を感じる…のかもしれませんが、好き嫌いがクッキリと分かれる筆致です。

また、音楽も単調…というよりも、チープ。
シンセサイザーの安っぽい音色。手癖だけで曲作りをしたように感じるメロディ。それは、映画音楽と言うよりも8ビットゲーム機のBGM。物語世界にマッチしているとは言い切れません。

だから、正直なところ。
「相性が悪いのかな…」なんて肩が下がり、途中で止めようとしたのですが…。

終盤の20分。
いきなり物語が動き出すのです。
表面は静かなのに、水面下では必死に泳ぐ水鳥のようにバタバタバタバタっと激しく、そして予断を許さない展開。なるほど、ここまでは前座だったのですね。

その後の流れは感服の限り。
積み重ねてきた感情が一点に集中し、ぶわっと溢れ出て、荒涼とした岩肌の裏にフナムシが蠢くかのような生々しさ。男たちの激情と哀愁が混ざった…ダンディズム。鳥肌が立つほどに格好良いのです。

そして、気付けば。
エンディングロール後に、もう一度最初から再生していました。すると、初見のときは味気なかった場面も面白く感じたのです。なるほど。何度も繰り返して観るうちに、じわっと浸透してくる作品なのですね。

まあ、そんなわけで。
男の美学を突き詰めた作品。
誤解されることも多いとは思いますが、黙って仕事を完遂するのが真の漢。だから、軽薄な言葉なんて不要だし、チャラチャラチャラチャラと軽薄な風潮に風穴を開けてくれる本作が頼もしく感じるのでしょう。

そう思えば、チープな音楽も必然ですね。
華美なストリングスなんて、本質を覆い隠すだけの戯言に過ぎないのです。
netfilms

netfilmsの感想・評価

4.1
 何者かに命を狙われた黒社会のボス、ブン(コウ・ホン)を守るために雇われた元殺し屋グァイ(アンソニー・ウォン)、銃のエキスパート、フェイ(ラム・シュー)、以前はスゴ腕狙撃手だったマイク(ロイ・チョン)、そして現役の殺し屋ロイ(フランシス・ン)と彼の弟分、シン(ジャッキー・ロイ)の5人。そんな彼等が与えられたミッションは、ブンを命の限り守り、真犯人を割り出すこと。最初はお互い干渉しないようにしていた5人だったが、やがて、固い絆で結ばれていく。ジョニー・トーの男の美学は今作では最初から全開である。白髪交じりの角刈りを披露する裏社会のボスであるブンは何者かに命を狙われている。最初は反目し合う5人だったが、徐々にチームとして何かが芽生えていく様子が素晴らしい。ビルの屋上からブンをライフル銃が掠め、5人は動揺しながらも暗闇の中で高所に潜む狙撃手を必死に探す。この場面では地上で命を狙われる側とビルの屋上から狙撃する側の2つのショットの切り返しが活劇の重要な核になるが、残念ながら屋上で狙う側の描写はほとんど出て来ない。しかしそれがかえって暗闇の中でどこから弾が飛んでくるかわからない恐怖を醸し出している。

 白髪交じりの角刈りの親分であるブン(コウ・ホン)が、親分とは思えない人の良さを見せる。自分は前日に撃たれたにも関わらず、彼ら5人に飲み物を振舞おうとする。コーヒーかお茶か紅茶か聞く親分に対し、5人は申し訳なさそうな表情で見つめている。ジョニー・トーはそういう男たちの哀愁溢れる描写がすこぶる巧い。親分にここまでされたら、気持ちで返さない子分たちではない。中盤のショッピング・モール「ジャスコ」の閉店後の撃ち合いの場面は、アジアン・ノワール屈指の名場面となる。人のいないショッピング・モールのエレベーターをブンを囲むように5人は陣取り降りていくのだが、反対側の昇りのエスカレーターを上がっていく警備員が実は殺し屋であり、いきなり振り向きざまに撃ち込んでくるが、彼ら用心棒たちはすぐに引き金を引き、事なきを得る。その後の5人それぞれが別角度から銃を構えたままじっと待つ様子はあまりにも様式的で美しい。静けさの中にジリジリと迫り来る銃撃の恐怖があり、警備員さえも敵だったとすれば、ジャスコの従業員や清掃作業員さえもまったく信用出来ない。彼らの研ぎ澄まされた五感だけが、ブン組長を助けることになるのだが、誰かが引き金を引いた途端、5人が一斉に色めき立つのである。

 その後の紙屑サッカーとタバコの煙の鎮火の場面は、緊張と緩和におけるジョニー・トー流の緩和の場面となる。彼らはビルの屋上からの銃撃の場面では、組長をケガさせてしまい少し気を落とすが、ショッピング・モールでの銃撃戦では、自分たちが力づくで組長を守ったという自負がある。そのことが彼らの緊張感ある雰囲気に余裕(緩和)を誘い込むのである。クライマックスの銃撃戦は、ライフルに対して拳銃が勝つというジョニー・トーらしい有り得なさだが 笑、そこで挙がってきた黒幕の驚くべき正体にも唖然とさせられる。しかも彼は撃たれても食べ物を口に運び、咀嚼する手を止めない。何という化け物なのだろうか 笑。中盤にはあれだけ穏やかな表情を見せた親分でさえ、組織の掟は絶対であり、最後には悲しみの離別となるが、今作は親分の側には肩入れせず、あくまで組織の末端に生きる人間たちの友情にスポットを当てている。オープニングが我らが黒澤明なら、ラスト・シーンは明らかにタランティーノの『レザボア・ドッグス』へのオマージュだろう。
koya

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4.5
ジョニー・トー監督、お得意の男の映画。

香港電影というと『少林サッカー』など奇想天外、荒唐無稽、ワイヤーアクション、も楽しいです。
が、フィルム・ノワール的、渋い、男の友情びしびしのこんな映画もありました。

香港黒社会(やくざ)のボスのボディ・ガードに集められた5人の男。
個性と友情の描き方がとても丁寧です。
だんだん結束していく様子が台詞に頼らず表情やちょっとしたいたずらで緊張感の中にもほほえましく描かれています。

「悪役専門御三家」と思っていた、フランシス・ン、ロイ・チョン、アンソニー・ウォンのクールでかっこいい~~~面がみられて
良かったです。
音楽もシンプルですが、耳に残るメロディで雰囲気にあっていました。
『男たちの挽歌』より好きです。
北野武映画の静けさと
石井隆映画のアツさを併せ持った印象。

有名なモール内での銃撃などは様式美に溢れてて最高でしたが、派手なサントラをガンガンかけるあたりは北野映画などと明らかに違うと思ったり。

終盤のエモい展開は正直そんなに好ましくはない。
どうせだったらプロフェッショナルたちが何もないまま再び堅気に戻っていく……程度の余韻の方がかっこいい気がする。
まあそれだけ終盤まではかなり楽しんだってことかもしれない。
コレぞまさにオトコ!!最高ですね〜!!
ボスのボディガードとして雇われた5人の男の物語!!
やっぱり銃撃戦が天下一品!!ジョニートー先生の撮る銃撃戦はなんでこんなにカッコいいんでしょうか!!
あとジョニートーお馴染みの男たちのホモソーシャルなやりとりが良いですよね〜紙くずでサッカーしたり、タバコにイタズラしたりね。
とりあえずもう一周観ますね〜ホント大好き!!
かな

かなの感想・評価

5.0
さいっこう!全く無駄がなく目が離せない〜
ただ姐さんがお水を貰いに来たっていうシーンで
「冷水に?」「お湯にして」っていうやり取りがあって、最初から水じゃなくて白湯くれって言えばいいのに…とは思った。自分でもどうしてそこがひっかかったのかは謎だけど。おっさんたちになんか和んでしまう。
324

324の感想・評価

4.4
男同士の絶妙な関係性。一瞬の魅せ方が上手すぎる。立ち振舞いの様式美。変わらず食事シーンとバキバキのライティングが良い。
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