カエル王ちゃん

ちいさな独裁者のカエル王ちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

ちいさな独裁者(2017年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

興味深い前評判だったので観てみた。実話ベースのストーリーで元脱走兵の嘘がいつバレるのかというサスペンスもありながら、演技力に磨きがかかってきたヘロルトが、元脱走兵でありながら脱走の咎で収容された囚人を即決裁判で処刑していく流れは、人の道を踏み外していく様を追って見ているような感覚になった。中盤までのフライタークの悲しそうな目は、それを間近で傍観する複雑な心境を物語る。ここまで来ると、ほんの出来心でかましたハッタリが後戻りのできない過ちに至ったことがわかる。ヘロルトの嘘とそれを渡りに船で都合よく乗っかったシュッテ等、権威が迎合を生んで、さらに転落していく様を見ると権威の前でも靡かない独立不羈の人間になりたいと思いますね。