茜

私が、生きる肌の茜のネタバレレビュー・内容・結末

私が、生きる肌(2011年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

観終わった後に何とも言えない後味の悪さというか、嫌な余韻の残る映画でした。
アントニオ・バンデラス演じる形成外科医のロベルが色んな意味で倒錯し過ぎてる…。
登場人物皆どこかしら精神的な闇を感じますが、ロベルの行動は流石に予想の斜め上を行き過ぎてて、
人によっては本当に不愉快になるし嫌悪感の生まれる作品だと思うけれど、物語の衝撃度はなかなかです。

しかし元はと言えばロクでもない男と駆け落ちしたり、自身の姿に失望したとは言え一人娘の目の前で自殺する奥さんも正直どうかと思う…。
奥さんは美しかったのかもしれないけれど、この人の娘に対する愛情が私には余り感じられなかった。
結局そのせいで娘も病んでしまうし、そりゃロベルもおかしくなるよと思う。
それを差し置いても彼の発想は常軌を逸してるけど…。

この映画の鍵となる例の青年は本当に不運だとしか言いようがなく、寧ろ同情すらしてしまいました。
あのシーンを観る限り強引に襲ったというより、半ば途中まで合意のうえに見えたし、相手が悪かったとしか…。
それであの仕打ちとは哀れ過ぎるけれど、エンディングでは少しだけ彼も救われた気がします。
茜