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『この星は、私の星じゃない』に投稿された感想・評価

たむ
3.3
ウーマンリブ運動で中心的な活動をしていた田中美津さんのドキュメンタリーです。
鍼灸師として活躍しながら、活発な活動をしている姿を追いながら、生い立ち、そして今が語られていきます。

描かれている出来事、テーマは非常に興味深いです。
ウーマンリブから海外に逃れて、恋に落ちてシングルマザーになって、今は、沖縄の問題に向かっているなど、時系列で追っていくと非常にわかりやすいのですが…。
本作は狙ってなのでしょうが、時間軸が行ったり来たりしています。
そうなると、若干追いづらくなく点が難しいところです。
内面は時間軸で整理されず、という点も含めての構成なのかもしれません。
その事で、混線が起きる部分があり、映画としては、そこを整理してくれると、伝わりやすく、見やすくなる印象がありますね。
日本のウーマンリブ運動のカリスマ的存在として活躍した田中美津さんを追ったドキュメンタリーからは、我々、特に男性が抱くウーマンリブに対する固定観念や先入観が田中さんが発する言葉によってガラガラと崩れ去っていく。
タイトルの「この星は、私の星じゃない」というのは、彼女が幼児の時にセクハラに遭い、それを親をはじめ大人たちが無かったことにしたことで、一人の人間として世界の中に自分の居場所を失くしてしまったことを意味する。
1970年代、田中さんは東京・代々木の「リブ新宿センター」を拠点に優生保護法改悪阻止等の活動を推進しているが、その活動のバックグラウンドには「誰かの為に頑張る、差別の為に頑張るんじゃない。私の為に頑張ることが世の中全体を変えていくことに繋がる」という思いがある。
田中さんの活動はウーマンリブだけに留まらず沖縄へと目を向けていく。
それは女性に限らず疎外されて生きている全ての人と、少しでも自由を感じられる世界を求めての運動へと必然的に広がっていく。
だから彼女は沖縄の苦しみを我がことのように感じ、辺野古で地元の人と共にに座り込むことになる。
だからといって彼女はカリスマとして先頭に立って旗振りをしたい訳ではなく、ウーマンリブも沖縄の基地問題も一貫して“自分ごと”として闘っている。
彼女の「平等ってどういうことかよくわからないけど、私の言葉で考えてみると、みんな自分自身が一番大切で一生懸命生きている。だから一番大事なその人をみんなが大事にする、尊重することなのかしらって。」という言葉があるが、これこそが彼女の行動原理なのだと思う。
kao
3.9
このドキュメンタリーを見てつくづく思った。女性の生きづらさは長年たいして変わっちゃいないんだなと。MeToo運動やら色々あったけれど、田中さんが若かりし頃からそこらじゅうに女ゆえの理不尽な問題はあったんだ。日本だけではない。
もう21世紀を超えてこんなに時間はたっているというのに。
とにかくリブ運動の記録映像としてもとても貴重だし、年を重ねた田中さんの現在までを追っての記録としても。全国から集った女たちの、まあなんともパワフルな当時の映像。昭和の高揚感も加わって圧巻。
田中さんは正直な人。自分の感情に正直でなければあんなふうに沖縄まで足を運びアクションできないと思う。
エンディング曲のジャズがとてもいい感じのアレンジでステキだった。
「♬私の人生のサイコロは私がふるの、どんな目が出たって泣かないよ」という歌詞がグッときた。
今まで私は人にサイコロ振ってもらってばかりだったなぁ…。
これからはどんな目が出ても自分でサイコロ投げたい。

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