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T-34 レジェンド・オブ・ウォーのYYamadaのレビュー・感想・評価

3.8
【戦争映画のススメ】
T-34 レジェンド・オブ・ウォー
(2019)
◆本作で描かれる戦地
1941年-1945年 第2次世界大戦 /
独ソ東部戦線 (フィクション)
◆本作のポジショニング
 人間ドラマ □□□□ ■アクション

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・第2次世界大戦下、ソ連の新米士官イヴシュキンは初めて出た前線の戦いで敗れ、ナチス・ドイツ軍の捕虜となってしまう。イヴシュキンが戦車の指揮をしていたことを知った敵軍は、収容所で行われているナチスの戦車戦演習のため、ソ連軍の戦車T-34の操縦をイヴシュキンに命じる。
・しかし、与えられたT-34は実弾を装備せず、演習では敵の砲火から逃げ惑うことしかできない。確実に死が待ち受ける演習を前に、T-34の整備を命じられたイヴシュキンは、仲間とともに無謀な脱出計画を立て、実行に移す…。

〈見処〉
①宿敵を撃て。全露No.1メガヒットの新次元戦車アクション・エンターテイメント!
・『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』は、2019年公開のロシア映画。製作は『太陽に灼かれて』の名匠ニキータ・ミハルコフ。
・本作は第2次世界大戦時、ナチスの捕虜になったソ連兵が、たった4人の味方と一台の戦車で敵の軍勢に立ち向かう姿を描いたロシア製戦争アクション。撮影にはT-34の本物の機体を使用され、俳優自身が操縦している。
・2019年1月のロシア本国の公開時には、ロシア映画史上最高のオープニング成績を記録。最終興行収入は40億円を超え、観客動員800万人という驚異的な数字を叩き出した。
・なお、ロシア公開版139分の本作を、日本を含む多くの国では113分に再編集された「インターナショナル版」が上映されたが、のちに日本でも『T-34 レジェンド・オブ・ウォー ダイナミック完全版』のタイトルにて、本国上映のノーカット版が再公開された。

②結び…本作の見処は?
ウクライナ侵攻後に観る、ロシア発の戦争映画は…!?
◎: 非常にテンポが良く、無駄のない戦争アクション映画。CGによる「ストップ&ゴー」の砲撃シーンは、ハリウッド映画さながらのクオリティを誇る「娯楽」全寄せ作品。
○: ロシア映画においても、ナチスドイツは「絶対悪」の存在。西側諸国の我々にとって、「赤軍」=「正義」と描写される稀有な作品でもある。
▲: 本国上映の「完全版」から26分をカットした「インターナショナル版」を鑑賞したが、さすがにドラマパートによる人物描写が端折りすぎの感あり。レンタル料を払ってでも「完全版」を鑑賞すれば良かったと後悔…調べてみると191分版もあるようなので、どのバージョンから鑑賞するか悩みどころ。
✕: ナチス・ドイツにされたことを70年後のウクライナに対し強硬するロシア。本作内容とは関係ないが、その不条理さがやるせない。
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