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ワイルド・ローズのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

ワイルド・ローズ(2018年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

前科持ちでシングルマザーのヒロインは10代の頃よりカントリー歌手を目指していた。刑務所出所後、彼女は資産家の家でハウスキーパーとして働き始める。彼女の歌声を聞き才能に惚れ込んだ資産家の妻は、カントリーの本場ナッシュビルへの旅費を捻出するため、資産家のホームパーティでヒロインに歌わせることを思いつくのだが......という話。

歌手の才能はあるもののガサツで何事も長続きしないダメなヒロインが周囲の支えによって成長し、自身が歌う理由に気づくという作品。
序盤は歌唱力は抜群だけれどもとにかくテキトーでノリで生きてるようなヒロインをなかなか好きになれず見ていてキツかったが、資産家夫人の協力でラジオDJに会ってオリジナル曲制作を進められたあたりからヒロインは家族のことを見つめなおすようになり、良い表情をするようになる。少しずつ物語にひきこまれていった。成功に至るチャンスは何度かあったのに、その時々で大切なものを捨てない選択をする点は好感が持てた。そして、最後に披露されたオリジナル曲とその歌声が素晴らしかった。
ただ、アーティストのサクセスストーリーとして見るならば「ボヘミアン・ラプソディ」等の他の先行作品のスケールにはかなり劣る印象でインパクトは薄かった。ミュージシャンとして成功するための努力や葛藤がいまいち伝わりにくい構成にも感じられた。

ヒロインのお母さんが良い人すぎる。
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