「私は肺癌なのです。」患者の名前は山中静夫(中村梅雀)。自宅がある静岡の病院からの紹介で、医師である今井(津田寛治)のいる信州の病院にやって来たのだ。紹介されてきた資料によれば、山中は腰の骨と肝臓に転移のある肺癌で、明らかに末期の状態だった。付き添う家族の負担を考え、今井は山中に今まで通り静岡の病院での治療をすすめるのだが、「どうせ死ぬんだったら生まれ育った信州の山を見ながら楽に死にたいと・・・」それが余命を宣告された山中の最期の願いだった――。
在宅医療に従事する河田仁(柄本佑)は、日々仕事に追われる毎日で、家庭崩壊の危機に陥っている。そんな時、末期の肺がん患者である井上敏夫(下元史朗)に出会う。敏夫の娘の智美(坂井真紀)の意向で…
>>続きを読む同僚の死を軽んじる上司に嫌気をさして会社を辞め、看取り士として第二の人生を歩んでいる柴久生はとある地方都市の看取りステーションに勤めていた。看取りとは、余命がわかった人々の最期の希望を出来…
>>続きを読む東京の救命救急センターで働いていた、医師・白石咲和子(吉永小百合)は、ある事件の責任をとって退職し、実家の金沢に帰郷する。 これまでひたむきに仕事に取り組んできた咲和子にとっては人生の分岐…
>>続きを読む売れない小説家の孝夫は、パニック障害を患った妻の美智子を連れて、故郷の信州に移り住む。かつて大学病院の医師だった美智子は、無医村であるその村に診療所を開設。死者を祀る阿弥陀堂に暮らす「おう…
>>続きを読むベルリン国際映画祭をはじめ世界で絶賛された『精神』(08年)の主人公の一人である山本昌知医師が、82歳にして突然「引退」することになった。山本のモットーは「病気ではなく人を看る」「本人の話…
>>続きを読む心に失調をきたし、妻とふたりで故郷函館へ戻ってきた和雄。病院の精神科を訪れた彼は、医師に勧められるまま、治療のため街を走り始める。雨の日も、真夏の日も、ひたすら同じ道を走り、記録をつける。…
>>続きを読む美しい信州の山並みを一望する丘を、栗原一止(櫻井翔)と栗原榛名(宮崎あおい)が歩いている。特別な患者の死を経験し医師として人間として成長した一止は、以前と変わらず24時間365日対応の本庄…
>>続きを読む私の母、原田ヒサ子。 認知症が進んで、一人暮らしができなくなり、今は、介護施 設でお世話になっている。 数年前、体調を崩して入院した。病院のベッドで、母が 突然こう言った。『私ね、15の時…
>>続きを読む(c)2019映画『山中静夫氏の尊厳死』製作委員会