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きっと、またあえるのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

きっと、またあえる(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

名門大卒で大企業に勤める主人公のもとに彼の息子が大学受験に失敗したことで自殺を図り重症との連絡が入る。
生きる気力を失いかけている息子の容体は芳しくなく、彼を励ますため主人公は自身も負け犬とバカにされていた大学時代の思い出を語って聞かせる。しかし、息子の病状は予断を許さない状態が続く。やがて、主人公の力になるため卒業後疎遠になっていたかつての旧友たちが集まってきて...という話。インド映画。

大人になって輝いていた学生時代を振り返る映画には名作が多く、アジア圏でも「サニー 永遠の仲間たち」「あの頃、君を追いかけた」そして本作と同じインド映画の「きっと、うまくいく」などが僕が観た中では代表的な作品だと思う。

本作も個性的な面々が集う大学寮を舞台に、寮生たちがバカ騒ぎする賑やかな日々を魅力的に描いていて、観ていて心踊った。
強引な展開も目立ち、勢いに頼ってる部分も多いが、受験失敗で絶望した息子の病状と、主人公たちが学生時代に負け犬の汚名を返上するために奮闘した学生寮対抗スポーツ競技会の経過、そして父母が息子を想う気持ちがオーバーラップして物語を盛り上げる構成は感動させる破壊力抜群。最後のチェス、リレー、バスケの三競技同時進行の演出には手に汗握って画面に食い入ってしまい、そして結果に涙した。息子のために主人公が昔を語ることで大人になった面々が人生を振り返り、家族や仲間の大切さを再確認する流れも良かった。
まあ、工科大学生が全三十競技の大規模なスポーツ大会に熱を入れることに疑問を感じたし、主人公たちもライバル寮生たちも割と姑息な手段を使って勝とうとしてたのに最後は健闘を讃え合うてそれで良いのかとは思ったけれど(^^)

作中のミルクセーキはどんな人間も買収できる万能ドリンクだった。
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