いの

オフィシャル・シークレットのいののレビュー・感想・評価

3.7
映画自体が生殺し的。事実に基づいているからどうしようもないことなんだろうけど、なんとも切れ味がいまひとつで煮え切らない。だけど次のようにも考えることもできる。鋭い切れ味だとスパッとしてしまうけど、切れ味の悪い道具で切られたとしたら痛みは長引き、じくじくして忘れようにも忘れられない。


イラク戦争開戦前。アメリカがイギリスに依頼する。安保理非常任理事国見張って(盗聴して)なんなら圧力かけて決議案賛成にまわるように働きかけてね。


リークする側の脇が甘くてハラハラするし、スクープgetした新聞社が発表する際にも詰めも甘くて文句つけたくなる。編集長さん、校正係どなるよりも自分自身を怒りなさい。でも、脇が甘かろうとツメが甘かろうと、自分の信念のまま突進しないと事態は動かない。


この映画みながら、どうすればもっと面白くなるのか自分なりに考えてみて、そうだ法廷場面を今作の中心に据えてそこからアレンジしたらどうだろうかと、いっちょ前に思ったりもしたけど、最後までみて納得。法廷場面を中心に据えるなんてどうしたって無理だった。結末まで生殺し。


国家に忠誠を誓うというのは、官邸や政権に忠誠を誓うということなのか、それとも、国民に忠誠を誓うということなのか。映画が問いかけたものは、生殺しでも生焼けでもない。




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GoT出演者みっけ👀
①ヴァリスがオブザーバー紙の編集長(演じているのはコンリース・ヒル)
②オベリンの愛人(めちゃ強くてアクも強い人)は、今作では弁護士事務所の人(演じているのはインディラ・ヴァルマ)
いの

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