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水曜日が消えたのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

水曜日が消えた(2020年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

幼少期の交通事故により、主人公の中に曜日ごとに入れ替わる7人の人格が発生する。それから16年、性格の異なる彼らは日記や付箋で毎日の情報を共有して暮らしていた。そんなある日、火曜日の人格が目を覚ますとその日は水曜日で......という話。

あらすじを読んだ瞬間2017年のアメリカ映画「セブン・シスターズ」と設定が似ていてびっくりした記憶が(^^)。ただ、似ているのはその設定だけで、本作には独特で謎めいた雰囲気があって僕好みだった。

「セブン・シスターズ」は7つ子が日替わりでひとつの人間を演じていて、バレると殺される殺伐とした世界観だったが、本作は平和な日常メインでひとりの人間の中に人格が7つあるという違いがある。一番の違いは映画に登場するのが途中まではほぼ火曜日のみで他の曜日の特徴は最後を除き日記や人づて語られるだけになっている点で、序盤は自宅の備品などからバラバラの個性の人格たちが好き勝手に楽しそうに生きている様子が語られる。本作の方はそれぞれの曜日が好き勝手に生きているため、日々の情報共有は割とテキトー。あと、主人公は20代中盤だと思うが、実質7分の1の人生しか送っていないためか年齢より幼い感じがした。
逆に二作の共通点は7人が一見不便な共同生活を気に入っていて、彼らの絆を感じさせてくれるところかと。

水曜日の人格が消えたことで物語が動きはじめるのだが、もっとミステリー調なのかと思っていたらセンチメンタルな展開が多く意外だった。違う曜日の人格が同じ女性と係わりを持つ話や、石橋菜津美演じる幼馴染の過去の秘密のエピソードも切なくて良かった。異なる人格同士がスマホ動画で対話するシーンもユニークだった。

どこかで見た人が出演してると思ったら、ゲスの極み乙女のベースの休日課長だった。
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