J.M.バリー原作のピーターパンを独自解釈してWendy目線で描いた、攻めの一作。

寂れたダイナーでパートをする母親のまわりで育つ3兄弟と長女ウェンディ。彼らは、どこまでも遠くに行ける列車に強く憧れた。創作するおとぎ話のメインにはいつも列車があった…。

その後には、ネバーランドも、ピーターパンも、フック船長も登場する確かにこれは"ピーターパン"なのだけど、オリジナリティが振り切ってて、すごく心を鷲掴みにされるシーン満載だった。色使いやトーンが綺麗だった。
機内ではなく大画面でもう一度観たい。とても大画面が似合う映画だった。

「一生大人にならない、ずっと子供のままでいる」と誓う子供たちを横目に、母なる大地は、何万年、何億年かけてもまだ姿を変えようと疼き、もがき続けている。
その途轍もなくダイナミックなエネルギーは確かに子供たちの胸の中にも共鳴し、自然の摂理に抗うことは無理だと悟ったように見えた。それは決してネガティブな答えではない。清々しい冒険の終わり。

ピーターパンの物語を舞台を現代に移し、ウェンディを主役に配して描いたファンタジー。
子供向け映画かと思いきや途中から哲学的で何処か藤子・F・不二雄の短編を思わせるような常識が通じないゾッとする展開になっていく大人向け映画。綺麗に感動的に終わらせてるけど、私はどんな顔すればいいのかわからない…

軽い気持ちで観に行ったら完全にやられた.....
『ピーターパン』に基づいたウェンディの物語。信念を抱き続ければ大人にならない島/子供たちの桃源郷で繰り広げられるジュブナイル・ファンタジー。
老いゆくことは決して悪では無いが、信念と想像力を失った人間は醜くなっていく。当てもなく信じろよと言われたって半信半疑になるのが普通と思うようになった私はもう無垢な子供では無いんだなと少し虚しさを感じるが、大人になっていく事や人生を送る事だって素晴らしい大冒険なんだよなあ......むしろ一時停止された時間より限りある時間の方が一瞬一瞬を大切にできるってさ
ただのファンタジーかと思えばめちゃくちゃ哲学的で私の心をいじめて号泣させたじゃん、、、、それにしてもウェンディあの年でこんなにも思想が強いだなんて、、、、

• #kikiの2021年劇場鑑賞