真っ黒こげ太郎

フューリーズ 復讐の女神の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

フューリーズ 復讐の女神(2019年製作の映画)
4.5
序盤から中盤:「え、え?どういう事なん?」

中盤から後半:「あ、あぁそういうルールだったのね!」

ラスト:「あ…邦題の「復讐の女神」ってそういう…。」

こうして映画の内容に振り回されつつも、楽しんでる自分がいた。w
疲れるけどw




アホな落書きをして楽しんでいた意識障害の持病持ちのケイラと友人のマディ。
色々あって喧嘩別れしようとしていた2人だが、突如何者かに拘束され気を失い、手術室らしき場所を観た後に、ケイラは何処かもわからぬ森の中で目覚める。

ケイラはマディを探して右往左往し、同じように連れて来られた女性達と出会うが突如意識障害の発作を起こし、斧を持った何者かのビジョンを見る。
ケイラは残った女性と行動を共にするが、彼女達の前に斧を持った仮面の殺人鬼が現れる。
その後、ほぼ同じタイミングでケイラは発作を起こし、残っていた女性は仮面の殺人鬼に惨殺される!!!

目を覚まし彷徨うケイラはエリアの隅っこらしき場所に到着するも、謎の音に阻まれて逃げられない…。
再び現れた斧の殺人鬼はケイラに手を振り、更には別の殺人鬼が現れ斧の殺人鬼と戦い始め…。

ケイラが発作と共に観る映像の意味は…?
この人間狩りゲームは一体…?
そしてケイラの運命は…。



複数の女性達が謎の場所に連れて来られ、仮面の殺人鬼達に襲われる、人間狩り系のスラッシャー・ホラー。
何やらグロ描写があるっぽいので、新作映画まとめ借りで何観ようか困っていたのもあってレンタル。


最初の内は主人公の身に何が起こったのか分からないのはまぁ分かるにしても、それ以上に謎が謎を呼びまくる、ってか謎しかない展開の連続!!!

何故殺人鬼が殺し合うのか、何故殺人鬼の頭が爆発するのか、何故主人公の目線が変わるのか、どーいう目的で人間狩りさせられるのか…?

兎に角「なんで!?」って要素が滅茶苦茶多い!!
尺が82分ちょっとの映画にも拘らず、情報量が滅茶苦茶多くてついてゆくのが結構大変でした。w

でも中盤辺りでようやく謎がある程度解けて、このゲームが”どういうルール”なのかが明らかになってくる。
そこからは主要人物達の駆け引き要素が出て、話をうまく盛り上げてくれる。
明かされるルールによって、協力していた女性たちがお互いに疑心暗鬼になってゆく展開も悪くない。
(展開は違えど「ヒューマン・レース」を思い出しました。)
そして最後には謎が解けて邦題の意味もシッカリ明かされるのが良い。

でも細かい設定がおざなりだったりするので(殺人鬼の正体とか生き残った一人の末路とか)そこはちょっと気になるかな…。
そこら辺、しっかり判明して欲しかったと思う。
(もしかして、続編で明かすつもりなのか?w)


しかし、生死を掛けた殺人鬼達との攻防は案外盛り上がるし、後半の疑心暗鬼な展開も面白い。
肝心のグロ描写も、顔面スライスだの腕もぎ取りだの頭叩き割りだのと言った強烈なゴア描写で楽しめるぞ!w


映画自体は低予算丸出しで、荒い所もあるけど、スプラッター描写に留まらず以外にもちゃんとしたストーリーと謎やゲーム性を上手く見せ切ってくれた佳作。

まぁ、無名な人達の作品にしては、中々頑張ってるんじゃないかな。(偉そうにw)
(なお、監督はこれが初長編みたい。)
過度な期待は禁物ですが、スラッシャーやスプラッター好きなら暇つぶしに観てもいいんじゃないでしょうか。